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魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第三十二話 それぞれのかたち
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つ起きたの!?》
高町から返ってきたのは驚愕と喜びが混じった声だ。
俺の連絡が予想外だったのか、少し混乱気味の様子だけど、状況が状況だけに無視させてもらう。
「悪いけど説明はあとだ。 そっちの状況はアマネを通して伝わってる。 俺は現場にいけないから、こうして通信によるバックアップをする。 だから――――」
そういえば、俺は彼女に頼みごとをしたことがあっただろうか?
高町 なのはを、頼りにしたことがあるだろうか?
ずっと、俺は俺一人でなんでもやってきて、やりすぎたのではないだろうか?
そんな疑問と、もしそうだとしたら申し訳ないと言う罪悪感が湧き上がる。
こうして頼ることだって、信じる事の一つなんだ。
それを忘れていた俺は、先輩失格だな。
《うん、分かった》
「……まだ言い切ってないんだけど?」
《大丈夫!》
「何が?」
アマネの画面から見える高町は、喜びと自信に満ちた笑顔で竜巻を見つめていた。
迷いや不安は、感じられない。
なんで?
何が彼女を、そんなに強くしてるんだ?
《小伊坂君――――黒鐘君が一緒にいてくれるなら、私……誰にも負ける気がしないからッ!!》
そんな俺の疑問に答えるように、高町は自信満々な声で言い放った。
……俺が、根拠なのか。
俺はいつの間にか、彼女にそれだけの影響を与えたのか?
俺が知らないうちに、俺の周りで、色んなものが変わってる。
なら、俺は?
答えは決まってる。
「なら、期待に応えてお前を勝たせてやる。 頼りにしてるぜ――――なのはッ!!」
《うんっ!!》
俺は高町と……いや、なのはと、“初めて”一緒に戦う。
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