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魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第三十二話 それぞれのかたち
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てきてくれたペットボトルに口をつけて水を飲んだ。
すると、相当喉が渇いてたのだろう。
自分でも驚くくらい、喉をゴクゴクと鳴らす勢いで飲んだ。
傷ついた喉に水が当たる痛みすら、乾いた口内や喉が潤うことで忘れてしまうほど、俺は飲み物を欲していたらしい。
「っく……っはぁ〜……ふぅ〜」
五百mlはあっただろうペットボトルに入っていた水は、口につけて十秒もしないうちに飲み干して、満足の息を漏らした。
リンディさんは、その光景に目を見開くほど驚いたと思うと、今度は口元を右手で添えて上品に笑う。
「な、何か?」
十分な水分の補給も終わり、落ち着いて言葉を発すると、リンディさんはまだ少し笑みを残しながらもごめんなさいと言い、
「居酒屋でお酒を一気飲みした人のような吐息だったからつい」
「あ、あはは……」
そう言われて苦笑を返すのだった。
*****
リンディさんは病室に置かれたパイプ椅子に腰を降ろし、俺が倒れてから現在までに起こったことを説明した。
話し合いの結果、高町と雪鳴に柚那はリンディさんをはじめとした管理局の人たちと共にジュエルシードの捜索と回収を行なってきたそうだ。
それによってフェイト側とこちら側で合計してほとんどのジュエルシードの回収が終わっており、残り僅かになった。
そして今、残り最後のジュエルシードが出現したらしく、すでにフェイトたちが戦闘に入っている。
「そこへなのはさんも向かい、遅れて他の三人も向かいました」
他の三人は雪鳴、柚那、ユーノで間違いないだろう。
話で聞く限り、残り全てのジュエルシードが一度に暴走しているとすれば、フェイトたちとの戦闘は二の次になるだろう。
なら、きっとこの時限りの協力体制が組まれてくれるはずだ。
イル・スフォルトゥーナと言う懸念材料が残るが。
「そんな状況なのに、こんなところでのんびりしてていいんですか艦長?」
「私が離れても問題ないほどここのクルーは優秀なのは、黒鐘がよく知ってるでしょ?」
「……まぁ、ずっとお世話になってますからね」
俺が管理局で働くようになってから今まで、ずっと面倒みてくれたのはアースラのみんなだ。
だからみんながどれだけ優秀なのかはよく知ってる。
その分、どれだけ良い人たちなのかも知ってる。
分かってて質問したのは、俺がこの人と二人きりの空間が苦手だからだろう。
俺の心情を察してか、リンディさんは困ったような苦笑で肩をすくめながら言った。
「義理でも黒鐘の母ですから。 目覚めたと聞いたら息子のことを最優先にするのが母親です」
「……」
リンディさんの正論に、俺
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