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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
385部分:第三十一話 張三姉妹、書に気付くのことその五

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第三十一話 張三姉妹、書に気付くのことその五

「まさかここまでなんて」
「ええ」
「思わなかったわ」
 まずはこうそれぞれ話すのだった。
「あの三人が加わったこともね」
「大きいけれどそれ以上にね」
「そうね。あの三姉妹」
「予想を超えてるわ」
 二人が主に話すのは三姉妹についてであった。彼女達だ。
「そのカリスマ性、ね」
「実際大平要術の書がなくてもね」
「そうね。成功していたわね」
「それは時間の問題だったわ」
 三姉妹の能力も見極めていた。それは確かだった。
「そしてそこにあの書を加えると」
「恐ろしいまでの力を発揮する」
「三人のカリスマ性と」
「歌と踊りの力も加わって」
「それによって」
 三姉妹はだ。只カリスマだけではなかった。その本業である歌と踊りもである。やはり只ならぬ力がありそれもまた人を引き寄せているのである。
「恐ろしい力を生み出すわね」
「そしてその力こそが」
「私達をね」
「よお」
 ここでだった。何者かが二人のところに来た。
「上手くいってるみたいだな」
「ええ、社」
「その通りよ」
 二人は闇の中に出て来たその白い髪の男に対して告げた。
「予想以上よ」
「あの三姉妹はね」
「正直どうかって思ったんだけれどな」
 ここで白い髪の男はこんなことを言った。
「あの三人はな」
「野心がないからなのね」
「無邪気だし」
「ああ。人間としちゃ只の女の子だからな」
 三姉妹の人間性もよくわかっていた。
「自分達が有名になって人気者になりたいだけだからな」
「けれどそれでもね」
「そのカリスマはね」
「歌と踊りもね」
「ああ、凄いな」
 男はこのことも認めた。
「思っていた以上だな」
「へえ、あんたがそう言うなんてね」
「ということは本物ってことね」
「向こうの世界でも間違いないな」
 男はまた言った。
「トップアイドルだ」
「そうね。アイドルね」
「あの三人はまさにそれね」
「アイドルは馬鹿にはできないぜ」
 男の顔は自然に笑みになっていた。そのうえでの言葉だった。
「さて、それじゃあこれからもだな」
「ええ、そうよ」
「あの三人と一緒にいるわ」
 こう答えるバイスとマチュアだった。
「貴方はそれで」
「自分の仕事をってことね」
「そうするさ。シェルミーとクリスもな」
「そういえばゲーニッツも動いているのだったわね」
 マチュアがここで言った。
「そうだったわよね」
「ああ、あいつも宜しくやってるさ」
 その通りだと。男は答えた。
「あいつの仕事をな」
「それじゃあ私達もね」
 今度はバイスだった。

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