第85話 開戦の笛
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「大丈夫?」
ツインテール少女が申し訳なさそうに屈み込みながら訊いた。
「は、はい」
「巻き込んでごめんね......」
「?!」
寂しげに前に出るまだ幼なさが残る中学生の背中に重く枝垂れ落ちる衣服の乱れが夜の僅かな陰影をより濃く浮き上がっている。
「随分お優しくなったね〜警策。君の復讐にも一役買っていると思うし」
「そうっすよ〜。憎くて憎くてしょうがない研究者達もろとも世界が崩壊するっす」
「この世界の人間をどう思っているのかしら?」
「ククク......そっち側に行くんだね〜。新世界の養分になる下等生物の分際で」
ニタニタしながら白ゼツが虫ケラでも吐き捨てるかのように言い放つと警策は静かにニヤリと笑った。
「安心したよ......昔から変わっていなくてな!」
「っ!?」
印を高速で結ぶと屋上の床が迫り上がり額が紅く光る緑の服を着た少女が出現して、腕を大きく振り回した。
「ゲロゲーロ。転送!」
白ゼツとトビは周囲の背景が変化したかのように体感しながら、それぞれ車が一台も走っていない高速道路と石が敷き詰められている橋が見える線路上へと投げ出された。
「時空間忍術!?ま、まさかサソリはいないはず......?」
「お待ちしておりました」
「!?生きていたのか」
白ゼツを待ち構えていたのは木山の教え子であり六道の3人達。
橋の下の線路上に落下したトビはコンテナをへし折りながら起き上がると腕を鳴らす上条とカエルの格好をした外道。
「予想外の反撃っすね〜」
そして屋上に独りだけ残された黒ゼツは印を結ぶとゆっくりと立ち上がり、確かめるようにマダラのチャクラを高めていく。
「マサカ......サソリカ」
腕を組んで静かに佇む黒ゼツは警策姿のチャクラを精査した。
「始めようぜ......ゼツ」
両者の万華鏡写輪眼が光り出して、チャ
クラが絡み合うように燃え上がる。
サソリvs黒ゼツ
天道、修羅道、餓鬼道vs白ゼツ
上条当麻、外道vsトビ
学園都市を巻き込んだ闘いがいよいよ開幕の笛が鳴る!
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