ガンダムW
1739話
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には中東連合の人達が用意した物なんだ」
「へぇ」
まぁ、その行為自体は理解出来ない訳ではない。
中東連合は向こうに残って行動している者達を、決して見捨てた訳ではないと。
そんな風に行動で示したいのだろう。
まぁ、カトル辺りなら大変そうだからという理由で補給物資を送っても不思議ではないが。
ともあれ、軍人のカトルではなく政治家としてサンクキングダムに逃げ込んだ者達は、中東連合を見捨てた訳ではないと、いずれ取り返す行動に出るつもりがあるのだと、そう態度で示す必要がある。
また、物資以外に人材も送る事が出来れば、尚良しだろう。
で、その人材がガンダムのパイロットであれば、サンクキングダムが逃げ込んだ者達が決して中東連合を見捨てた訳ではないと示すのに、これ以上ない程のメッセージ性を付ける事が出来る。
「何でお前が行くのかというのは大体予想出来るが……いいのか? 本当に」
「ああ。それに俺が中東連合に向かうのは、それだけが理由ではないからな」
「それだけが理由ではない?」
そう告げるも、トロワは沈黙を保つ。
さて、どうしたもんかな。
このまま連れていっても、トロワが俺達をトレーズ派に売るとは思えない。
そもそも、こっちには俺と綾子、五飛の3人がいるのだから戦力的には十分なのだ。
ああ、それと当然のようにHLVのパイロットとしてサリィもいる。
ちなみにいつもは俺達と一緒に行動しているデュオはといえば、今回はピースミリオンで待機だ。
何しろ、トレーズ派にはピースミリオンを襲撃したという前科があるしな。
勿論、それはD-120コロニーという連合軍の本拠地があってこその事なんだろうが、宇宙には他に幾つもコロニーはある。
そのコロニーの全てが連合軍の支配を認めている……そう思える程に、甘い者は多くない。
ちなみに、以前レディ・アンの色仕掛けであっさりと裏切ったコロニーは、当然のように厳しく警戒されている。
税金の類も、他のコロニーに比べるとそれなりに値上がりしたらしい。
コロニーに対する宥和政策を打ちだしたノベンタでも、ああも堂々と裏切ったコロニーに対しては制裁をしない訳にはいかなかったらしい。
その辺りの事情は俺にも分かるけどな。
もしここで手を抜いたりしようものなら、連合軍は何をやっても手を出してこないと侮られる可能性が高い。
宥和政策というのは、あくまでも融和的な政策であって、全てをコロニーの好きにさせるというものではないのだから。
その辺りの線引きはしっかりさせておく必要があったのだろう。
……連合軍を裏切るという決断をしたコロニーの住民にとっては、まさに踏んだり蹴ったりといった結果だが……そういう選択をするコロニーの代表を選んだのは自分達なのだから、その
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