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SAO─戦士達の物語
MR編
百四十八話 暴飲、暴食、そして歓談
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情が渋いものに変わる。

「……サクヤか」
「応とも」
「私もいるヨ〜」
彼の背後に居たのは、足まで伸びる長く美しい髪に和装と刀を携えた風妖精(シルフ)の女性と、若干露出の多い服装に癖のあるブロンドと猫のような鼻と瞳の猫妖精(ケット・シー)だった。

「?」
「えっとね、ユウキ、あちらがシルフ族の領主で、サクヤさん、其方がケット・シーの領主の、アリシャさん」
「うむ、始めましただな、絶剣君」
「色々、話には聞いてるヨ〜!」
「あ、うん!初めまして!」
二人と順番に握手をする間、ユージーンは憮然とした態度でそれを見ている、あくまで、強引に誘うつもりはないということなのだろう、とはいえ……

「全く、少し目を離した隙にもう手を出しているとは」
「案外抜け目ないっていうか、手が早いよねー、ユージーンは」
「人聞きの悪い言い方をしないでもらおうか。俺はあくまで、普通の交渉をしていただけだ」
「フッ、よく言う」
「?」
剣呑、とは言わずとも、互いをけん制するような会話をする三人に、ユウキが首を傾げる。それを見て、サクヤが苦笑し肩をすくめた。

「なに、君たちを味方に引き入れたいのは、サラマンダ―だけではないという事さ。私達も、その話がしたかったのでな」
「声を掛けるタイミングをうかがってたら―、ユージーンに先を越されちゃったって言う訳だヨ。君たち、有名人だからネ〜」
微笑みながらそんなことを言うサクヤとルーに実感が無い、と言った風の様子でユウキが首を傾げる、その様子に苦笑して、サクヤが続けた。

「今は、どの種族も地上側のグランドクエスト第二弾に向けて戦力を集めている最中でな。どこの種族も、君たちのような強力な戦力は喉から手が出るほど欲しい。逆に、他の種族にはとられたくない、と言う訳だ」
「ボクたち、そんなに有名なの?」
「ニャハハ、自覚してないのがまた凄いよネ〜、アインクラッドのフロアボスを1パーティで撃破しちゃうって、それくらい凄いことなんだヨ?」
「う、うわぁ、どうしようアスナ、知らないうちにボク達って凄く目立ってた?」
「というか、私も最初は結構驚いたんだけど……」
結構色々言ったんだけど覚えてない?と、苦笑して、どうやら本当に目立つことをしている自覚が無かったらしいユウキに、呆れるべきかその器の大きさを称えるべきかと迷いながら苦笑する。

「まぁ、とはいえ私達も、一プレイヤーとして他のプレイヤーのプレイングを強制する気はない。既に契約している勢力があるならそれはそれでいいし、その辺りは君たちの裁量だ、返事も急ぐ訳では無い。将軍殿も、それで良いな?」
「ふん、言われるまでもない」
憮然としたまま腕を組むユージーンに片目を閉じながら肩をすくめて、サクヤはユウキを見る。彼女は少し迷うように視線を彷
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