369部分:第三十話 典韋、曹操に試されるのことその一
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第三十話 典韋、曹操に試されるのことその一
第三十話 典韋、曹操に試されるのこと
曹操はこの時。配下の曹仁と曹洪から報告を聞いていた。
「そう、麗羽はまたなの」
「はい、北にです」
「北に行っています」
二人もこう曹操に報告する。
「また匈奴です」
「そちらに出陣しています」
「匈奴?ということは」
二人の話を聞いてだ。曹操はすぐに察したのだった。
それで言う。こうだった。
「あれね。北匈奴ね」
「はい、北です」
「南匈奴は無事併合を進めていますが」
「北匈奴が攻めてきているのね」
「ここにきて帰順させた部族も反乱を起こしているそうですし」
「麗羽殿もその対処に追われています」
「わかったわ。とりあえず麗羽にはね」
曹操はここまで聞いてまた述べた。
「そちらを頑張ってもらいましょう」
「麗羽殿なら無事平定してくれるでしょうし」
「それなら」
「そうよ。ただ暫くの間中原で乱が起こってもあの娘は兵は出せないわ」
曹操はこのことも気にかけていた。
「それが問題だけれどね」
「その為に我等がいますし」
「その時は」
「ええ。孫策殿の方も山越征伐に出ていますし」
「後は」
「董卓は西方だし」
曹操は今度は彼女の名前を出した。
「中原に来るには時間がかかるわね」
「あとは袁術殿ですが」
「あの方は」
「頭が痛いわね」
曹操はその袁術の名前が出ると難しい顔になった。
「ちょっとね」
「はい、全くです」
「それでなのですが」
「そうね。また人材が来ているわね」
曹操の顔がここで綻んだ。
「今度も来たのだったわね」
「御会いになられますか」
「それで」
「勿論よ」
微笑んでの二人への返答だった。
「それじゃあね」
「はい、それではです」
「こちらに」
「ええ」
曹操はまた人材と会うことになった。その彼等もまた、であった。
そしてである。関羽はだ。二人を曹操に合わせたその後で自分達の宿に戻った。するとそこには全員集まっていたのであった。
「よお、お帰り」
「待っていましたよ」
すぐに馬超と孔明が彼女に声をかける。
「どうやら二人共上手くいったみたいだな」
「曹操さんに登用されたのですね」
「うむ、無事な」
関羽は微笑んで二人の言葉に答えた。
「それでだが」
「晩御飯を食べに行きましょう」
黄忠が優しく微笑んで述べた。
「それじゃあ」
「そうなのだ、もう鈴々お腹ぺこぺこなのだ」
「鈴々ちゃんそれでもさっきからずっとそう言ってるじゃない」
馬岱が張飛に突っ込みを入れる。
「本当に」
「それは気のせいなのだ」
「それで関羽さん」
劉備はすぐに関羽に問うてきた。
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