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魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第三十一話 魔法
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答えは、今までの経験から導き出した絶対の答えなんだ。
クロノ君の答えに従えば、ジュエルシードは全部揃う。
それでユーノ君の願いは叶って、事件は解決するはず。
それはきっと良い事――――、
『きゃっ!?』
『フェイトっ!?』
――――っ!?
モニターから響く悲鳴と叫び声に、私の考えは吹き飛ばされた。
金髪の女の子の悲鳴は、私の中の――――
記憶
(
トラウマ
)
に届いて、私の考えを否定するような言葉が出た。
「違う」
呟く程度の小さな声でだそうと思ってたのに、思った以上にハッキリと響く声で、周囲にいたみんなの耳に届いた。
だけど私は言い直すことなく、言葉を続ける。
「クロノ君の言葉。 リンディさんたちの考えは、正しいけど……違う」
違う。
そう、ハッキリと否定する。
私は正しいことを、正しいと理解できない。
ここで正しいと理解することが、正しいことだと思わない。
「……僕らのやり方に従えないのか?」
クロノ君の目が、怒り混じりにこちらを睨んでくる。
でもさっきみたいに気圧されたりしない。
私はもう、私の意思を持ったから。
「あの子、凄く辛そうな顔をしてるの。 悲しそうな顔をしてるの。 そんな、見てられない」
「見たくねぇもんなら目を瞑りゃいい。 聞きたくなきゃ耳を塞げばいい。 そうはできねぇか?」
ケイジさんの言葉も、私の意思を揺るがすことはできない。
だから首を左右に振って否定する。
「きっと目を閉じても、耳を塞いでも、見えるし聞こえてくるの。 あの子の辛い顔と、悲しい声が」
そして何より――――。
「そんな姿を見せられたら、放ってなんかおけないよ!」
私は、感情だけでクロノ君たちの考えを否定してる。
子供のワガママにしか聞こえないはずだ。
私のワガママで、管理局の皆さんに迷惑をかけちゃう申し訳なさは、もちろんある。
それでも、そんなことがどうでもよくなっちゃうくらい、あの子のことが気になるんだ。
今にも泣きそうで、それを我慢してるあの子が。
私は会いたい。
あの子に。
そして伝えたい。
そうだ――――伝えたいことがあるんだ。
「私、行きますっ!」
そう叫んで、私はクロノ君たちに背を向けて、ここに来る時に使った転送エリアに向かって走り出した。
「ま、待て――――っ!?」
私を止めるために走り出そうとしたクロノ君は、目の前に現れた人によってそれを停止した。
「なのは、行って!」
「ユーノ君!?」
私とクロノ君の間に入るように、ユーノ君が両手を左右に広げて現
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