暁 〜小説投稿サイト〜
マイ「艦これ」「みほ2ん」
第47話<姉妹艦>(改)
[1/3]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話

「あいつ、食べたんだ」

-----------------------------
マイ「艦これ」「みほ2ん」
 第47話 <姉妹艦>(改)
-----------------------------

 指令室の無線機から声が聞こえる。
『山城、大丈夫?』

『お……お姉さま?』
山城さんが直ぐに反応する。

「なに?」
また新しい艦が着たのか?

わけの分かっていない私に日向が淡々と説明する。
「美保鎮守府に新しく戦艦『扶桑』も着任です」

「ええ! 立て続けに?」
普通の海軍では有り得ない事態に私は驚いた。

祥高さんも書類を取り出して説明する。
「先ほど軍令部から来た命令です。本日付けで戦艦『金剛』と戦艦『扶桑』の2隻が着任しました」

「なんと……いきなりの増強か」
さすが艦娘の鎮守府、対応は早いな。
もっとも、ここ数日の敵の猛攻を見れば、むしろ遅いくらいか。

「あの青年将校が中央で手を回したのかな?」
私は呟くように言った。

(もし、本当にそうなら感謝すべきだが。お歳暮でも贈ろうかな?)

ただ真面目な秘書艦も日向も、すまし顔だった。

私が妙な思案していると隣の日向がボソッとつぶやく。
「お姉さんか。いいな……」

「え?」
意外な艦娘の、これまた意外な発言に私はちょっと驚いた。

 彼女の方を振り返ると私の考えを悟ったように日向は応えた。
「はい。私の姉は『伊勢』です。もちろん私が個人的に希望しても叶うものではありませんが」

無表情に呟く日向。確かに艦娘は姉妹艦が多い。

(いつも淡々としている日向でも、お姉さんへの想いはあるんだな)

 無線機からは山城さん(妹)の涙声と、それを慰める扶桑(姉)らしき声。さらに、そこに群がって一緒に泣いているらしい第六駆逐隊。

無線機から流れる妙な涙声の合唱に私は苦笑した。
「なんだよ、これ?」

 さすがに祥高さんと日向も苦笑している。

制帽を外して、顔を扇ぎながら私は言った。
「……まあイイか」

 これで山城さんが少しでも落ち着いてくれれば、むやみに美保湾に発砲することも無くなるだろう。

 山城さんに比叡。どちらも「妹」だ。今回二人の姉さんが相次いで着任したというわけだ。賑やかになるな。

(でも他の鎮守府は大丈夫なのだろうか? ちょっと心配になる)

 その時、私はふと秘書艦が気になった。

……口には出さなかったが彼女にも姉妹が居るのだろうか?

島風のような子は特別だ。祥高さんだって単独で建造されたわけではないだろう。

「コンコン」
そのとき誰かがドアをノックした。

「はい」
私が応えるとサンドイッチを大きなお皿に盛った北上が
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ