戦闘校舎のフェニックス
レーティングゲーム開始
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膝の上に座り聞いてきた。頭部には黒歌と同じ猫耳と腰にシッポを出して。
これは小猫が甘えるときの合図みたいなものだ。
「小猫も仙術を学んでいたんだろう? 頑張ったな」
「♪」
頭を撫でると嬉しそうに笑い、猫耳とシッポがピコピコと動く。可愛いな・・・。
「あ、あのトーヤさん。そばに行ってもいいですか?」
「いいぞ」
アーシアが俺の隣に座ると、腕を強く抱きしめてきた。腕から震えているのが伝わってくる。
「怖いか?」
「はい。これから戦いが待っていると思うと、震えが止まらないんです。それに、トーヤさんがいないと思うと・・・抑えたくても止まらないんです」
「私も怖いです・・・ですから先輩・・・私たちに勇気をください」
小猫も背に腕を回し抱きついてくる。どうやれば勇気付けられるか分からないが、俺はアーシアの腕を解き、二人を抱きしめ返す。
「勇気をあげられるか分からないが、家を出るときまでこうしててやる」
「はい」
「ありがとうございます」
「トーヤ・・・私も抱きしめてほしいにゃ」
アーシアとは反対側に寝ていた黒歌が不機嫌になり脇腹を指でつついてくる・・・。
「ほら」
「にゃん♪」
黒歌はすぐ起き上がり隙間がないよう密着してきた。
「・・・黒歌、当たっているんだが」
「当ててるにゃん♪」
「うぅ〜・・・」
「むぅ」
上機嫌な黒歌に対し、今度は二人の機嫌が悪くなった。
どうしたらいいのか誰か教えてくれ。
一誠side
深夜十一時四十分。
俺と部員たちは旧校舎の部室に集まっていた。それぞれ、一番リラックスできる方法で待機している。アーシア以外は全員が制服姿だ。
木場は手甲を装備し脛あてもつけていた。壁に剣を立てかけている。
小猫ちゃんは棟夜の隣に座ってフィンガーグローブの付けぐあいを確かめていた。童顔少女が身につけていると妙に迫力があるな。
朱乃さんはソファ、部長は自分の席に座り優雅にお茶を飲んでいた。さすが俺らのお姉さまたちは落ち着いているなぁ・・・。
俺とアーシア、棟夜はイスに座って静かに待っていた。黒歌は猫の姿になって棟夜の膝の上に丸くなっていた。
それに・・・このゲームに棟夜は参加しないことになった。何でも、上の悪魔達が人間がレーティングゲームに参加することは認めなかったらしい。やっぱり、ライザーの奴みたいに人間を見下すのが悪魔なんだな。
開始十分前になった頃、部室の魔方陣が光だし、グレイフィアさんが現れた。
「皆さん、準備はよろしいですか?」
「ええ。いつでもいいわ」
部長が言うと、悠いがい皆が立ち上がった。
「開始時間になりましたら、この魔方陣から戦闘用フ
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