戦闘校舎のフェニックス
合宿後半
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一族がいた。悪魔でありながら七十二柱にも数えられた公爵家。そしてその能力も同じ」
「不死身ねぇ〜。ある意味最強無敵だな」
「そうね。ほとんど無敵ね。攻撃してもすぐに再生してしまうから。ライザーの戦績は八勝二敗。ただし、この二敗は懇意にしている家系への配慮よ。わざと負けただけ。フェニックス家は、レーティングゲームが行われるようになって急激に台頭してきたなり上がりみたいなものよ。不死身なら、絶対に負けないもの」
下僕は倒せたとしてもライザーは復活し続けるか。
「ライザーが婚約相手に選ばれたとき、嫌な予感がしたの。・・・今思えばこうなることを見越して、お父様たちは最初から仕組んでいたんだわ。私が否応に無しに結婚するように、ライザーを当てた。こうして身内同士のゲームになってもライザーが相手なら、フェニックスが相手なら勝てるはずがないと踏んでいたんだわ。チェスで言うところのハメ手。スウィンドルね」
いくらリアスが強かろうともフェニックス、不死身相手には対抗のしようがない。
「でも、ライザーを倒すつもりなんだろう?」
「ええ。方法は二つ。圧倒的な力で押し通すか、起き上がるたびに何度も何度も倒して相手の精神を潰すか。前者は神クラスの力が必要。後者はライザーの精神が尽きるまでこちらのスタミナを保つこと。体が再生して不死身でも心、精神までは不死身じゃないわ。倒すたび確実に相手の精神は疲弊する。フェニックスの精神を押しつぶせば私たちの勝ちよ。再生も止まり、相手は倒れるわ。まあ、神みたいに一撃で相手の精神も肉体も奪い去る力があれば一番楽なんでしょうけど」
苦笑しながら肩を竦める。初陣の相手がフェニックスとは本当に非情だ。
今の皆の実力じゃ勝機はほぼゼロだろうね・・・。
んでも神クラスの力ねぇ〜・・・俺の宝具なら確実に勝てるな。
でもその前に、聞いておこうと思ったことがあった。
「なぁリアス。なぜ今回の縁談を断っているんだ? ライザーはいけ好かない野郎だけどさ、家の事情を鑑みると無下にするわけにはいかないんじゃねぇか?」
俺が聞くとリアスは嘆息し話し出す。
「・・・私は『グレモリー』家の娘よ。どこまでいっても個人の『リアス』でもなく、悪魔でも『リアス・グレモリー』。常にグレモリーの名前が付きまとってしまうの」
つまり『グレモリー』のリアスではなく、個人のリアスとして見てもらいたいわけか。
「嫌なのか?」
「誇りに感じてるわ。けれど、私個人を殺してしまっているものでもある。誰しも私をグレモリーのリアスと見るわ。リアス個人として認識してもらえない。だから、人間界での生活は充実していたの。誰も悪魔グレモリーのことを知らないものね。皆、私を私として見てくれている。それがたまらなく好きだった。私が私として
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