戦闘校舎のフェニックス
合宿後半
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「これが俺がいつも使用している魔術、投影と言うものだ・・・簡単に言えば、実物の劣化コピーに過ぎない代物だ・・・木場、そこの木刀貸してくれないか」
「え? 別にいいけど・・・」
木場が今日の稽古で使った木刀を渡すと、右手で受け取って。
「投影、開始」
!? 左手に同じ木刀が現れた! これには全員が驚いている。途端に木刀を上に放り投げ、何回かシャッフルして見せてくる。
「さて。本物はどちらだろうね?」
木場が近づいて一本一本手に取って慎重に見ている。時折振ったりしているが、やがて両手をあげ苦笑いを浮かべた。
「降参だよ。全く分からないや」
「残念・・・みんなは分るか?」
テーブルに二つの木刀を置くと、みんなが集まって見分けようとするが、お手上げのようだ。俺もだけど・・・。
「正解はこっちだ」
棟夜が一本の木刀を持つと、もう片方の木刀が消えた。
「俺は思い浮かべた物や見た物質をその場で再現することができる。他にも物を強化、解析、さらに一度に大量に複製物を再現することも可能だ」
すげぇ。そんなことできんのか。
「他にはなにかあるか?」
「はーいにゃ! 棟夜がたまに何か書いてるアレってなんなのにゃ?」
「ああ、アレは簡易術式≪コード・キャスト≫だよ」
「コードキャスト? 何だそれ」
「ん? コレだよ」
俺が声をかけると、懐から手首を守るようなサポーターに文様が書かれていた。これがコードキャストなのか?
「これは戦いを支援できる術式を俺が書き入れたもんだ。体力の回復や攻撃力の倍増・・・他にもいくつかの術式を組み込んである・・・一度外に出てもらえるか?」
そういうなり棟夜がさっさと外に向かった。何かするのか?
全員が外に出ると、さっきの簡易術式がかかれたサポーターを手首につけていた。
「・・・よし。閉まり具合もOK。朱乃、一発大きな雷を俺に撃ってくれ」
え!? いきなり何言ってんだ棟夜!
「あらあら! いきなりどうしたのですの!?」
「ああ。実際に見せたほうがどういうものかわかるだろう。仮に当たっても魔力で身体を強化してるから大丈夫さ」
そうは言っているが、朱乃さんは複雑な表情を浮かべている。そりゃいきなり攻撃してと言われても戸惑うよな。
「大丈夫だって心配いらねぇよ。遠慮しなくていいからさ」
「・・・分りましたわ。全力でいきます!」
朱乃さんが両手を上にかざすと、雷がバリバリと鳴った! 怖ぇぇ!! あんなの食らったらマジで死にそう!
「その前に・・・黒歌。一応俺と朱乃を結界で覆ってくれないか? 周囲に知られちゃ流石に不味い」
「お安い御用にゃ」
黒歌が腕を振るうと、二人と俺たちとの間に壁
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