戦闘校舎のフェニックス
合宿後半
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殺されたのも、アーシアが狙われたのもそのせいだ。
堕天使は組織を作って神器を研究しているって話だ。有益な神器所有者は招きいれた仲間にするか、奪うか。有害になるなら処刑・・・本当にろくでもない。
神器を知らない所持者さえ手にかける。俺がそうだったし。
悪魔の一番の敵みたいだから、俺も容赦しない。アーシアをあんな目にあわせた奴らに手加減なんてしないさ!
とまぁ、こんな感じで天使、堕天使について簡単に教えてもらった。結構、タメになるな。
とりあえず、悪魔と他陣営との関係性は重要なので、頭に叩き込んでおく。
「えっと、僭越ながら私、アーシア・アルジェントが悪魔祓いの基本を教えます」
おー! みんなの前に出て話を始めるアーシアに拍手を送ると赤面になってしまった。可愛い反応ありがとうございます。
「えっとですね。以前私が属していたところでは、二種類の悪魔祓いがありました」
「二種類?」
俺の問いにアーシアは頷く。
「一つはテレビや映画でも出ている悪魔祓いです。神父様が聖書の一説を読み、聖水を使い、人々の体に入り込んだ悪魔を追い払う『表』のエクソシストです。そして『裏』が皆さんにとって脅威となっています」
アーシアの言葉に部長が続く。
「イッセーも出会っているけれど、私たちにとって最悪の敵は神、あるいわ堕天使に祝福された悪魔祓い師よ。彼らとは歴史の裏舞台で長年にわたって争ってきたわ。天使の持つ光の力を借り、常人離れした身体能力を駆使して全力で私たちを滅ぼしに来るわ」
俺の脳裏にイカレた少年神父。フリードが思い浮かんだ。悪魔だけじゃなく、関わりを持った人間さえも無残に斬り捨てる。正直言って二度と会いたくない人種だ。
そんなことを思っていると、アーシアはバックから小瓶と本を取り出した。
「それで、エクソシスト達が持つ必携のアイテムは二つあります。一つはこれ聖水です。悪魔の皆さんは、絶対に触れないでください」
「触れるとどうなるの?」
「大変なことになります」
「大変って・・・曖昧な答えが怖いんですが」
「アーシア、あなたもそうなのよ。悪魔なんだから」
「うぅ、そうでした」
部長の言葉にアーシアはショックを受けている。まぁ、悪魔だからな。
「役に立つかは分かりませんけど、製法も後でお教えします。それともう一つは聖書です」
小瓶を置くと本を持つ。
「小さい頃からずっと読んできました。でも今は、一節でも読むと凄まじい頭痛がするので困っています」
「悪魔だもの」
「悪魔だからね」
「悪魔だからな」
「悪魔にゃ」
「・・・悪魔」
「うふふ、悪魔は大ダメージ」
「でもでも、ここの一節は素敵なんですよ!」
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