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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第603話】
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には気付かなかった。


「あはは、何だか楽しそうな話をしてるねぇ☆」

「む? 何だね君は! 私が誰だかわかって話しかけているのかね!?」


 影に隠れた女性――月明かりが一瞬彼女を照らすと、オーランドは驚きに目を大きく見開いた。


「何だかちーちゃんやいっくんの話が聞こえてきたから来てみたんだけど……。 あはっ☆ 忌々しいブリュンヒルデって誰の事かにゃ?」

「あ、あわわわわ……」


 腰を抜かし、あまりの事態に失禁してしまうオーランド――それを見た女性は――。


「きったないなぁ……。 まあいいや、とりあえずさぁ……ちーちゃんやいっくんの事を言っても良いのは私だけなんだよね〜☆ ……お前が口汚く言う権利はないのだよ」

「く、来るな、来るなァァァッ!」

「アハハッ☆ くーちゃん、悪いんだけど……壊しちゃって☆」

「わかりました、束様」

「来るなぁぁあああッ!!」


 何処からともなく現れたクロエ・クロニクル――そして、オーランドにワールド・パージを掛ける。

 その瞬間、虚ろな瞳で虚空を見るように視線が定まらず、オーランドはぶつぶつと呟き始めた。


「ち、ち、ちん! ちんちんちん! ふりっふりっ♪ あえっあえっ♪」


 心が壊れたのか意味のわからないことを叫んだオーランド。


「ご苦労様くーちゃん♪ さて、帰ろ帰ろ〜蛙が鳴くから帰りましょ〜」

「はい、束様」


 月明かりに照らされた二人は屋上から姿を消す――。

 翌朝、屋上で発見されたオーランドは心身喪失と判断され、精神病院へと送られる事となった。
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