最終章:夢を追い続けて
第51話「動き出す者達」
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痛たた...。」
木刀を盾にしたとはいえ、マドカはそれなりのダメージを受けたらしい。
まぁ、御神流は衝撃を徹す技があるからな。
「うーん、やっぱり正当な剣術相手には勝てないなぁ...。」
「...マドカちゃんも我流なんだよね?」
「篠ノ之流が混じってるけど、概ねそうだね。」
「それでここまでの腕前な時点で凄いと思うけど...。」
御尤もである。俺も人の事言えないけどさ。
「じゃあ、模擬戦も終わった事だし、食堂に行くか。」
「そうだね。」
お腹も減り、時間もちょうど良くなったので、朝食を食べに移動する。
「...さすがに、以前までの賑やかさはないか。」
食堂にて、全体を見回しながら俺はそう呟く。
自室待機が解け、教師からは“いつも通り過ごす”という事になっている。
だが、その裏では更識家や教師が学園の外への警戒をしている。
空気もどこかピリピリしてるため、どうしても以前のような賑やかさはないのだ。
「じゃあ、俺はこっちに。またな。」
「うん。」
なのはと別れ、俺は別方向へ行く。
なのははなのはで待ち合わせしていた女子と食べるらしい。
「あっきー、まどっちーこっちだよ〜。」
ふと見れば、本音が俺達を手招きしていた。
簪や他の皆も一緒にいるらしい。
「...状況は...。」
「芳しくない...かな。やっぱり、皆いつも通りとは言えない状態に...。」
「協力者もあまり見つからないね〜。私の友達もショックから立ち直れてないし〜...。」
「だろうな...。」
今回、簪も更識家の一員として、情報収集に協力している。
本音と共に、生徒の様子や協力者になりうる人物がいないか探っていたのだ。
だけど、結果はあまりいいとは言えなかった。
「...候補となるのは?」
「しずしずとなっちゃん、後しーちゃんは可能性が高いかな。」
「...鷹月さんとなのは、八神さんの事。」
「...ありがとう簪。」
本音の呼び方じゃ誰か全く分からなかった...。
...それにしても、今挙げた三人はいずれも俺達に関わった面子だな...。
「学園じゃあまり見つからないな...。」
「女尊男卑の風潮に少なからず染まっていた人は、教師生徒問わずに協力的ではないから、あまり学園で探すのは意味がないかも...。」
「一応、教師でも何人かいるみたいだよ〜。」
飽くまで、これは“会話した際”としての候補だ。
桜さんを止め、それでいて桜さん達が夢見た世界を実現するためなどと、そういった訳は話していない。...話せば、さらに協力者は減るだろう。
「(でも、逆に言えば
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