暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
最終章:夢を追い続けて
第51話「動き出す者達」
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るってみる。
 速度、鋭さ、双方とも格段に上がっている。...まぁ、効果がなくては困るけどさ。

「次は60キロだな。グランツさんに頼んでおこう。」

 10キロぐらいなら他のもので代用できるから、しばらくはそれでいくつもりだ。
 ジェイルさんもいなくなってごたごたしてるだろうけど...悪いなグランツさん。

「と、とことんやるんだね...。」

「桜さんに勝つためにはな。...そうだ。時間があれば恭也さんと手合わせする機会を作ってくれないか?あの人に勝つぐらいでないと、桜さんには勝てないしな。」

「うーん...お兄ちゃんにも仕事はあるから...まぁ、聞いておくよ。」

 後は...協力者集めだな。
 桜さん達を止めるための協力者を集めなくてはいけない。

「じゃあ、次は私だね。行ける?」

「行けるよ。じゃあ、やろうか。」

 今度はマドカが構える。マドカも俺と同じで一刀流だが...剣捌きはまた違う。

「ふっ!」

「はぁっ!」

 なのはが仕掛け、マドカが迎撃に動く。
 一刀で逸らし、もう一刀で攻撃をしようとするなのはだが...。

「っ!?」

 すぐにもう一刀も使って逸らす。
 あまりの鋭さと重さになのはは即座に間合いを取った。

「これは...。」

「気づいた?秋兄とは全く違う太刀筋だから、また違うよ?」

「くっ...!」

 マドカは“風”と“水”を宿した動きで間合いを詰める。
 それを見て受け身に回ろうとするなのはだが...それは悪手だ。

「っ...!?」

「遅いよ!」

 防御に使おうとした木刀が、弾き飛ばされる。
 それに少し動揺したなのはに、マドカ追撃が迫る。

「くっ...!」

   ―――御神流奥義之歩法“神速”

 咄嗟に、なのはは御神流の奥義を使ったのか、姿が掻き消えるように躱す。
 反撃に一撃を放ち、マドカを後退させるが...。

「手数が同じなら、負けないよ!」

「ぐっ!?」

 同じように反撃に出たマドカに、攻撃を相殺されて反撃を受ける。
 辛うじて木刀を滑り込ませ、防御には成功する。

「っ、そういう事...!」

「全力全開...!」

 しかし、吹き飛ばされたのを利用して、弾かれた木刀を拾うなのは。
 そのまま、マドカを中心に円を描くように駆け...再び姿が掻き消える。

   ―――御神流奥義之歩法“神速”
   ―――御神流奥義之六“薙旋”

「ぐぅう...っ!?」

 咄嗟にマドカは“火”と“土”も宿したが...防ぎきれなかった。
 三撃までは反射的に防ぐ事に成功したが、最後の一太刀を喰らったようだ。

「あ、危なかった...。」


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