暁 〜小説投稿サイト〜
フロンティアを駆け抜けて
フロンティアを駆け抜けて
[17/20]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初
ァイアが取り乱している間にキュウコンは相手の二体を倒していた。倒れた二体を戻す。

「本来の出す予定だったポケモンとは違えどダークライも私がこの手で呼び出したポケモン。だが私の手持ちではないし……ヴァーチャルポケモンでは戦力にならない。だから、私の使うポケモンは後二体だ」

 確認ではなく断言。勿論ジェムも否やのあろうはずがない。戦うなら本気のサファイアと戦いたい。これでサファイアの残りポケモンは二体。その二体が何かは、ジェムにはわかっている。

「頼むぞヨノワール……そしてメガジュペッタ!!」

 強烈な拳と防御力、特性による絶対の先制と影による爪の鋭さを持ったサファイアが特に信頼を置く二体。ジェムにはキュウコンとラティアス、メタグロスの三体がいるとはいえ決して有利とはいえない。

「キュキュ、『炎の渦』! ラティ、『龍の波動』!」
「ヨノワール、『栄光の手』!」

 キュウコンが再び炎の渦を発生させ、何重もの火の輪を作る。その間を潜り抜けるように放つラティアスの波動は紅く燃えていた。だがヨノワールの二十年間の栄光が詰まった腕はゴルーグのそれよりもさらに大きく、振りぬかれた一撃は波動もろともキュウコンを吹き飛ばす。ジュナイパーとゴルーグ相手に時間を稼いだ時点で大きなダメージを受けていたキュウコンには耐えきれず体が倒れる。もう戦うことは出来ない。

「キュキュ……頑張って!! ラティ、『ミラータイプ』よ!」
「コォン!!」

 それでも最後に力を振り絞り、九の尾そのものが炎を形どり『煉獄』の炎が輪を作る。その中を、炎タイプに変化したことで赤色に戻ったラティアスが潜り抜け、炎を纏う思念の一撃が繰り出される。それを見て酒を飲みながら観戦していたゴコウが声を上げた。

「おおっ、こいつは嬢ちゃんが儂との戦いで魅せた……」
「そうよ、これがラティとキュキュの合体技……『灼熱のベステイドバット』!!」

 ヨノワールが続けて巨大化した拳を振るい、燃える闘志を具現化したラティアスと火花を散らす。数瞬の膠着の後、熱い心がヨノワールの黒く塗り固めた栄光を砕き――その本体に向かって真っすぐ突き進み頭突きを叩きこむ。

「これであとはメガジュペッタ一体よ! メタグロス、『バレットパンチ』!」
「ジュペッタ、『影打ち』だ!」

  ラティアスの攻撃後の隙を尽かせないためにキュウコンを戻しメタグロスの先制パンチを浴びせる。メガジュペッタといえど無視できない鋼の拳を影で弾いている間に、ラティアスの炎が消えジュペッタから一旦距離を取る。ジュペッタも『ゴーストダイブ』でメタグロスの拳から逃れ、体勢を整えた。

(多分お父様は……ラティとメタグロスの合体攻撃を誘ってる。あの一撃を受けきるつもりがな
[8]前話 [1] [9] 最後 最初


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ