第九幕その六
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「ないとどうにもならないね」
「気分的にね」
「その時間はお茶を飲まないとね」
「そしてティーセットも食べる」
「それも三段の」
「さもないと動けなくなるかもね」
実は欠かしたことがないので実際にどうなるかはわからなかったりします。
「紅茶もセットもないと」
「その中でもお茶ね」
「最近はミルクティー以外も飲んでるからどのお茶もいいにしても」
「先生はお茶ね」
「お茶がないと駄目ね」
「うん、本当にお茶がないと」
それこそというのです。
「朝もお昼も夜もはじまらないからね」
「十時、三時でなくても」
「それでもね」
「お茶は飲んでるわね」
「しっかりと」
「そう、だから今もね」
実際にというのでした。
「飲もうね」
「よし、それじゃあね」
「しっかりと飲もうね」
「そして楽しくね」
「やっていこうね」
こうしたことをお話してでした、そのうえで。
先生は雪景色を観て今はお茶を飲んででした。それから。
お昼の後で研究室に戻る時にまた太田さんと会いました、この時の太田さんは何をしていたのかといいますと。
「あれっ、雪の中歩いてるよ」
「傘をさしてね」
「何か今にも雪合戦しそうな」
「えらくうきうきしてる?」
「そんな感じだね」
「あっ、先生」
太田さんも先生達に気付いて声をかけてきました。
「お昼は」
「今食べてきたよ」
笑顔で、です。先生は太田さんに答えました。
「それで君の方は」
「はい、僕も食べました」
太田さんもというのです。
「それで今は雪を見てです」
「インスピレーションを感じ取ってだね」
「スランプを脱出しようと」
「そうしてるんだね」
「はい」
まさにというのです。
「ここからも何か得られるかもと思いまして」
「相変わらず頑張ってるね」
「とにかく何から得られるかわからないですから」
スランプを脱出するきっかけはです。
「雪からもと思いまして」
「雪は冬を彩る自然の中でも一番印象的なものの一つだからね」
「そう、ですから」
だからというのです、太田さんにしても。
「こうして観ています」
「そうなんだね」
「昔から絵にもよく描かれてますよね」
「そう、絵だけじゃなくて色々な芸術にね」
「ですから」
「それがいいね。ただね」
ここでこうも言った先生でした。
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