0075話『由良へのプレゼント選び』
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った。
うー…恥ずかしいです。
提督にお姫様だっこされてしまいました。
しかもそのあとに私はもっとその感じを味わいたかったのか変な声を出してしまいました。
今私は盛大に顔を赤くしていると思うな。
もし提督が男性のままだったらきっと当分胸のドキドキが止まらなかったんだろうなと思う…。
そんな時でした。
夕張さんが小声で話しかけてきて、
「五月雨ちゃん…? 提督とのお姫様だっこは嬉しかった?」
「ふぇっ!? ゆ、夕張さん、な、なんのことでしょうか!?」
「隠さなくてもいいよ? うちの鎮守府の子達はあんなシチュエーションになったら誰だって嬉しく思っちゃうから。多分だけどね」
「うー…やっぱり恥ずかしいです」
「ふー…(照れている五月雨ちゃんも可愛いなぁ…)…」
夕張さんがさらに小声でなにかを言ったようでしたがあいにく聞こえませんでした。
何を言われたのか気になってしまいます。
でもそこで提督が少し離れた場所から、
「五月雨、夕張。次行くぞ!」
と声をかけてきたので、
「はーい!」
「今行きます!」
私と夕張さんで返事を返してすぐに提督の後を追いました。
この胸のドキドキは今はあまり提督には悟られたくないですから隠しておこう。
まだまだ練度が低い私には過ぎた想いだから…。
「五月雨ちゃん? 気落ちしているところ悪いけどもしなにか我慢しているんだったら私に言ってね? すぐに相手になってあげるから」
「はい! ありがとうございます、夕張さん!」
やっぱり夕張さんは頼りになるなぁ…。
いつも私の事を第一に考えてくれて私の気持ちの変化にも機敏にすぐに気づいてくれる。
そんな夕張さんだから私も気兼ねなく話ができるんです。
…時折なにか変な視線を夕張さんは私に向けてきているような気もしますけどきっと夕張さんの事だから私の事を考えてくれているんですよね。きっとそう!
…………五月雨は知らない。夕張は常に五月雨の事を愛しいものとして見ていることを。
夕張の片思いなんだけどきっと五月雨は気づく事はないだろう。
夕張は五月雨以上に気持ちを隠している奥手だからだ。
…なにやら私が見ていない間になにやら五月雨と夕張の百合事案が発生していたようだ。
どこか二人の間の空気が甘く感じられるのはきっと気のせいではないだろう…。
二次創作世界でも夕張と五月雨は結構両想いな事がよくある事だったからこの世界でもどこかしらでそんな関係なんだろうな。
それで少し寂しく思いながらも私は私で由良のプレゼントを選んでいた。
そこでふとあるものに私の視線が止まった。
それは長めの白いリボンだった。
私はそれを手に取って少し考えてみる。
由良
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