ハイスクールD×D 革新のリアン 1
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かった。ただ、僕の直感がこれを危険なものだと警鐘を鳴らし続けている。念のためにこちらも複写させておく。これ以上は何も出てこないだろう。
結局その日はリアンもマリータも起きてこなかったために話は聞けなかったが、アジュカに資料を精査してもらう必要性があったので良かったとも言える。アジュカには既に連絡を入れてあったので深夜だが複写した資料を持ち込んで精査を依頼した。部屋を借りて仮眠を取り、翌日、徹夜で資料を確認したアジュカに途中経過を聞いた。
「はっきり言おう。簡易化前の初期段階の術式の完成度は異常の一言だ。こっちの入門の手引と思われる資料と読み比べ、そして正しく理解できるのなら誰もが魔術を扱えたのだろうな」
「扱えた?」
「順を追って説明しよう。まずは時系列順に並べられた資料だが、順番が間違っていた。まずは複雑化し、簡易化され、また複雑化し最終的に手引書の物となる」
「何故そんなことになるんだい?簡易化を求めていたはずだ。それが複雑化するのはおかしいんじゃないかい?」
「そうだな。普通ならそうだ、だから分からなくなる。前半部の術式では一切魔術は使えないことがな」
「どういうことだい?」
「前半部は、おそらくだが起点になった術式が効率化し過ぎで拡張性がなくなっていたのだろう。そこに付け足して複雑化することで拡張し、それを簡易化と共に効力なども下げていったのだろう」
「それはまだ分かる。だが、何故もう一度複雑化するのかが分からない」
「言ったはずだ。前半部の術式では何も起こらない。だが、この2度目の複雑化後からの術式は発動する。この違いが何か分かるか?」
「前半部が不良品、な訳がないか」
「最初はそう思ったのだがな初級編の方を読んで理解出来た。簡単なことだ。前半部の術式は悪魔が使う魔力とは全く別の魔力で作動するんだよ。初級編の方には大気中に存在する魔力をマナと名付けてるがな。入門には悪魔の魔力で作動する術式、初級からはマナで作動する術式、おそらく中級以降は合一させる術式だろうな。いや、どちらかと言えば触媒を利用する形か。結論を言おう、こいつを作ったのは天才なんかじゃない。一流ではあろうが、知っていたことを応用させただけだ。つまり、何故こんな完成度の高いにも関わらず魔王でも知らないような術式を知っているか、それが問題だ」
「……そうか」
「相関図の方もおおよその予想はついたぞ」
「そちらは何だったんだい?」
「種族に関する相関図。大きな括りではあるが、間違いではないだろう。一般的に公開されている知識から言えばかなり丁寧に調べられているのだろうな」
「そうか、もっとものすごいことが書かれているのかと思っていたんだけど、僕の勘も当てにならないね」
「……なるほどな。
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