355部分:第二十九話 郭嘉、鼻血を出すのことその六
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第二十九話 郭嘉、鼻血を出すのことその六
「それじゃあ御願いします」
「有り難い、恩に着る」
こうしてロックは劉備達を森の中に案内した。するとそこにはだ。茶色の髪を上で束ねて眼鏡をかけた美女が本当に血の海の中に沈んでいた。
青緑の上着に緑のかなり短いスカート、それに黒の手袋とストッキングという姿である。ストッキングは何とガーターにしている。
「こいつだ。郭嘉という」
「郭嘉さんですか」
「ああ、そうだ」
ロックは劉備に対してまた答えた。
「生真面目だがいい奴だ。頭もいいしな」
「そういえばそうだな」
関羽がここで話す。
「かなり切れそうな顔をしているな」
「そうだ。今は蒼志郎はいないがな」
「その蒼志郎殿は何処におられるのだ?」
趙雲は彼の所在を問うた。
「姿が見えないが」
「そうだな。何処に行った?」
ロックもこのことには首を傾げさせている。
「いない。何処だ」
「いえ、もうすぐ来るわ」
ここで言ったのはミナだった。
「その人は」
「何だ、あんたわかるのか」
ロックはミナの言葉を受けて彼女に顔を向けた。
「人の気配は」
「人以外の気配もわかるわ」
ミナはロックに対してこう答えた。
「それもなの」
「そうか。何かこの世界のことはまだよくわからないが」
「ええ」
「俺達の世界とは全然違うな」
ロックもこのことはもう感じ取っていた。
「それもかなりな」
「ああ、それはこっちもよくわかるさ」
馬超もロックに言う。
「あんた達の世界とあたし達の世界ってな。全然別物だよな」
「そのこともじっくり話したいな」
ロックはここで考える顔を見せた。
「機会を見つけてな」
「そうね。確かに」
黄忠も考える顔を見せる。
「けれど今はね」
「郭嘉さんを何とかしないといけませんね」
「だよね」
馬岱が孔明の言葉に応えた。
「本当にこの人どうしたの?」
「あっ、ロックさん」
「戻っていたのかよ」
ここでだ。少女の声と若い男の声がした。
「少し探しました」
「何処に行ったのかって思ってな」
「この連中に会ってな」
ロックはその声に対して述べた。50
「それで話していたんだよ」
「そうだったんですか」
「まあ戻って来て何よりだ」
その二人が出て来た。一人はだ。
長いブロンドの青い目の少女である。水色のかなり丈の服を着ておりそのうえで頭に何かの芸術の様な小さい人形を乗せている。
そしてもう一人はだ。長い黒髪を後ろで束ねた青年だった。細い眉に黒い目の鋭利な顔をしている。青い袴に水色と白の上着にだ。その手に青く輝く刀を持っている。その彼もまた来たのだった。
「それじゃあですね」
「郭嘉を何とかするか」
「貴方は」
ミナがその
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