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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
354部分:第二十九話 郭嘉、鼻血を出すのことその五

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第二十九話 郭嘉、鼻血を出すのことその五

「そんな感じだな」
「師なのか」
 それを聞いて関羽が青年に言ってきた。
「それでか。貴殿がテリーに雰囲気が似ているのは」
「ああ。俺はロック=ハワード」
 青年はこう名乗った。
「技はテリーに教わった」
「そうなのか」
「雰囲気が似ているのはそのせいだな」
 自分でこう話すのだった。
「それでテリーは今はそこにいるのか」
「そうなのだ。それでどうするのだ?」
 今度は張飛がロックに問うた。
「御前はテリーのところに行きたいのか?」
「できればな」
 その通りだと答えるロックだった。
「そうしたいがその前にだ」
「その前に?」
「どうしたってんだ?」
「今一緒に旅をしている奴が厄介なことになっている」
 ロックはここで困った顔を見せた。
「ちょっとな」
「困ったこと?」
「一緒に旅をしている者がか」
「そうだ。他にも色々といるけれどな」
 また話すロックだった。
「ちょっとな。どうしたものかってなっててな。俺も蒼志郎も弱ってるんだ」
「蒼志郎」
「また一人出て来たのか」
「ああ、俺と一緒でな。他の世界から来た奴だ」
 ロックから話してきた。
「こっちの世界にな。他にも結構いるぜ」
「どんどん来ているわね」
 黄忠はロックのその話を聞いて述べた。
「あちらの世界から腕の立つ者が」
「そうだよな。これはやっぱり尋常じゃないぜ」
 馬超もその目を顰めさせて言う。
「ここでまた会ったしな」
「何があるのだ、本当に」
 趙雲もいぶかしむ声である。
「この状況は」
「そうだよね。それでだけれど」
 馬岱はすぐに話を変えてきた。
「あのさ、ロックさんだよね」
「ああ、そうだ」
「それでお連れの人はどうなったの?」
 こうロックに問うのだった。
「その人は一体。どうなったの?」
「俺達が戻って来たらもう血の海の中だった」
「血の海の?」
「その中にいたとは」
「死んだのか?」
「まさか」
「いや、まだ息はある」
 それはだというのだ。
「だが。危ないかもな」
「何かわからないですけれど大変なことになっているみたいですね」
 孔明はこのことはわかった。
「ええと、それじゃあロックさん」
「ああ」
「その人のところに案内してくれますか?」
 こうロックに頼み込むのだった。
「宜しければ」
「ああ、それで頼めるか」
 ロックも心配する顔で返す。
「ちょっとな。もう一人の連れも今はいなくてな」
「もう一人って」
「結構大人数で旅してる?」
「若しかして」
「ああ、その通りだ」
 また話すロックだった。
「こっちだ、来てくれるか」
「はい」
 劉備が応えた。

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