黒衣を狙いし紅の剣製 FINAL
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グリードが計画した俺への襲撃事件は、彼の逮捕によってどうにか幕を下ろした。
それから数日が経過しているわけだが……俺にはまだ平穏な生活は戻っていない。重傷を負っただけに入院生活を余儀なくされたのはまあ良いのだ。無理やり回復させて退院してもあとでその代償が来ることもあるのだから。問題なのは……
「まったく……お仕事で危ないことに首を突っ込まないといけないことがあるのは分かるけど、もっとパパは自分のことを大切にすべきだよ。怪我をしたって話を聞く時はほとんど大怪我だし」
のように俺のことを父のように慕っている小学生から説教を受けていることだ。
無論、俺に説教するのはこの子だけではない。意識を取り戻してから毎日のように知り合い達が見舞いに来てくれているのだ。その中にもこの子以上に説教や小言などを言って来る奴は居た。
レヴィやユーリには泣かれるし、ディアーチェには目を赤くした状態で短い時間だけど小言を言われた。俺の前では泣いてないけど、絶対泣いてたんだろうな。
シュテルは……泣き顔を見られたのが恥ずかしかったのか、いつも以上に澄ました顔してたけど。ただ珍しく説教とかはなかったな。無事でよかったみたいなこと言うだけだったし。からかってきたり、小言を言われると思っていただけに拍子抜けした気分だ。俺としてはありがたいことではあるけど。
「パパ、私の話聞いてるの!」
「まあまあヴィヴィオ。ショウくんも反省はしてるだろうし、ショウくんが悪いってわけでもないんだからそれくらいにしてあげたら? それと、あまり大きな声出したらダメだよ。他の人に迷惑だから」
「……なのはママはパパには少し甘いよね」
ヴィヴィオ、お前は何を言っているんだ。
お前のママはむしろ俺には人一倍厳しいぞ。お前が居るから母親らしい顔をしているが、お前がいない時なんて誰よりも俺に対して説教というか小言を漏らす奴だし。
「私はこういう時はちゃんと言っておかないとダメだと思うよ。なのはママ、パパが入院したって聞いた時泣きそうになってたんだから」
「ヴィ、ヴィヴィオ、べべべ別に私は泣きそうになんかなってないよ!? ショウくん、勘違いしないでね。泣きそうになってたのはヴィヴィオの方だから!」
「もう、何でそこでそういうこと言うかな。確かに私も泣きそうだったけど、なのはママの方が泣きそうになってたのに」
なのはとしては弱っている自分の話をされるのは恥ずかしいだろうから隠したくなるだろう。だがヴィヴィオとしては、そのへんを言っておいた方が俺が反省すると思っているに違いない。
ある意味この親子は漫才のようなやりとりをしているようで、俺に最もダメージを与えてくるから質が悪い。それだけに今後怪我はしないようにしようと思えるわけだが。……それにしても
「
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