暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜 外伝
黒衣を狙いし紅の剣製 FINAL
[3/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
は聞かないでおくけど……なのはの奴、俺のいないところで何を言ってるんだ?
 ヴィヴィオに聞けば教えて……くれる可能性もあるが、なのはに直接聞けと言われる可能性の方が高いだろうな。事件が終わって間もない頃はともかく、今は前ほど甘えてこないし。部分的にはなのはよりもしっかりしている気がしないでもないしな。

「パパ、もしかして自分で食べるの辛いの? じゃあヴィヴィオが食べさせてあげる」
「は? ……いや、自分で食える」
「む……ヴィヴィオが食べさせてあげるの。あ〜ん」
「だから……」
「あ〜ん!」

 これは……絶対俺が食べるまでやめるつもりがない。
 今のヴィヴィオの顔は、こうと決めたら最後まで貫き通すなのはの顔にそっくりだ。さすがは親子。こういうところは似てくるらしい。
 なのはの見ている前でするのは恥ずかしさもあるんだが……下手に抵抗するとリンゴを口の中に押し込んでくるかもしれない。それで怪我をしたとなれば実に面倒だ。拗ねたり泣かれた方が面倒だけど……元を正せば入院することになった俺が悪いのか。諦めてヴィヴィオの好きなようにさせてやるか……

「えへへ……美味しい?」
「……まあな」
「だってなのはママ。良かったね」
「な、何でこっちの振るのかな!? わ、私は皮を剥いただけで……別に料理とかしたわけじゃないし」
「そういうところが素直じゃないって言ってるのに。本当は自分でパパに食べさせたりしたいんでしょ?」
「そそそんなこと思ってないよ!? だってショウくんは絶対食べてくれないし!」

 なのは……お前さ、俺のこと何だと思ってる?
 確かに自分で食べれるなら自分で食べようとはするし、現状自分で食べられる。だからされても断るだろう。しかし、別になのはからあ〜んとされて絶対に食べないなんてことはないのだが。時と場合によるだけで。

「それよりヴィヴィオ、今日はノーヴェと約束があるんだよね? そろそろ出ないと約束の時間に間に合わないじゃないかな?」
「え? あぁうん、そうだね」
「じゃあ途中まで一緒に帰ろうっか」
「なのはママはまだパパのお見舞いしててもいいような……」
「あのねヴィヴィオ、なのはママにも色々とやることがあるんです」
「例えば?」
「夕食の買出しとか準備とか!」

 あぁうん……ドヤ顔で言うことではないけど、確かにお前がすることではあるね。
 ただ時間的にまだ昼を回ったくらいだからずいぶんと早い気もする。まああれこれ見て回ったり、他にも買い物をするならおかしくはないのだが。
 ヴィヴィオも娘として思うところがあるのか、なのはの方を向いて深いため息を吐いている。
 その姿を見ていると、この数年でヴィヴィオもしっかりしてきたと思えるのは俺だけか? それともヴィヴィオは普通で母親の方が
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ