0073話『艦隊運営ができない一日』
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くるので演習で少しでも練度を上げておきたいのが本音である。
―――閑話休題
それから私は演習艦隊を演習に出してこれからについて考えていた。
やる事は探せば出てくるようなものだけど艦隊運営が必須だからな。
だから今日は我慢をしておこう。
一日身動きできないのも休めると思えば別に苦ではないしな。
とりあえず大淀を呼ぶとしようか。
私は大淀を執務室に呼んで今日のやれることを聞いてみた。
「そうですね…。艦隊運営ができない以上は出来ることは限られてきますし…。まったく明石はたまにろくでもない事をしますから困りますね」
それで大淀の表情が曇っていた。
普段から明石とそれなりに付き合いが結構ある大淀からしたら困りものなんだろうな。
明石がなにかを提案して大淀がそれを阻止するか承諾するかをいつも話し合っているくらいだからな。
「まぁそう言ってやるな。明石と夕張もみんなを楽しませようと張り切っていたようだしな」
「まぁそれはそうですが…無断で花火を作成していたのは見逃せませんし…その資材だってどこから調達してきたか考えると頭が痛くなってきますから」
それで本当に頭痛がしているのだろう、大淀は額を抑えている。
うーん、確かに擁護はあまりできないな…。
花火つくりは完全に明石達の趣味の範疇だからな。
精々弾薬が少し減っているくらいか…?
後で花火作成の見積書を作成しておかないとな。
大本営に捏造の資材運用を通達するわけにはいかないからな。
うちはホワイトな職場を目指しているから嘘を吐くわけにはいかない。
「とにかくだ。今日は特にやる事はもうないという判断でいいのか…?」
「はい。今のところは差し当たってすることはないでしょう。夜になったら川内さん達に夜中の哨戒を出てもらうくらいには工廠も復帰してもらいたいものです」
「そうだなぁ…。夜戦クラブの面々が夜の哨戒に出られないと騒ぐから早く復帰をしてもらいたいものだ」
夜戦クラブ…主に川内を筆頭に嵐や江風といった夜戦好きが多く所属しているもので夜の十時過ぎに川内の『夜戦だー!』という夜戦時報とともに哨戒をしにいく連中の事である。
夜に関しては川内の右に出るものはおらずたまに空母だけど夜戦攻撃ができるグラーフなども駆り出されるほどだからな。
グラーフに関しては、
『アトミラール。そのだな…センダイなのだが、彼女はどうにかならんか? 私の武装では夜戦ではこの国の言葉でヤケイシにミズ…だったか? その程度の威力しか出せないんだ…』
というグラーフの懇願の話がしてこられて川内は見境ないなぁ…と思った事しばしば。
「それと後は明石と夕張さんの反省文もまだ受け取っていませんので早めに提出してもらいたいですね」
「ん…? まだ受け
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