第四十話 神戸に帰ってその十一
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「私出来ないから」
「じゃあそういう相手を選べ」
「そういう相手って」
「そうだ、付き合う人にな」
「やんちゃな人を」
「誰かいないのか?高校にも」
「別に」
まだ誰ともお付き合いしたことはないです、男の子のお友達も多くて嬉しいですが。
「そうした人は」
「本当にだ」
「誰かなのね」
「そうだ、やんちゃな子と付き合うんだ」
「そう言われても」
私も困ります、そうした相手と言われてもです。
「いないから」
「そこを何とかな」
「誰かなのね」
「考えておくんだな」
お父さんは私にカレーを食べながら言うのでした。お母さんもそんなお父さんと同じ考えで私に言ってきます。ですが。
私はどうしてもです、そうした考えに到れなくて思うのでした。
「私まだ誰ともお付き合いしたことないし」
「千里は奥手ね」
お母さんも困った顔でした。
「交際イコール結婚でもないわよ」
「それはわかってるつもりだけれど」
「じゃあ一回でも誰かと付き合ってみたら?」
お母さんは結構真剣に言ってきました。
「そうしてみたら?」
「相手の人がいないの」
私はお母さんに答えました。
「そうそうね」
「あら、そうなの」
「声をかけてくる子いないし」
男の子とも普通にお話出来てそうしてお友達も多いですが。
「私もそうした風に声をかけること出来ないから」
「それは千里の癖性分ね」
「そう、どうしてもね」
交際となるとです、そうしたお話はとても考えられません。お友達と彼氏はやっぱり別ですから。
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