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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
349部分:第二十八話 ミナ、一行に加わるのことその十四
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第二十八話 ミナ、一行に加わるのことその十四

「それは零だ。それ以外の何者でもない」
「だから。それを見極める為にもね」
「私達と来ない?」
 二人はあらためて刀馬を誘う。
「決して悪いようにはならないから」
「それに貴方が決着をつけたい相手にも会えるわよ」
「何っ!?」
 今の言葉を聞いてだ。刀馬も目を止めたのであった。
「今何と言った」
「だから。決着をつけたい相手によ」
「会えるわよ」
 二人はまた言ってみせた。
「それでも私達と一緒に行かないの?」
「それでもなの?」
「会えるかどうかはわからないがだ」
 刀馬はこうは言った。
「だが。それでもだ」
「そうよね。来るわね」
「私達と一緒に」
「あの男を斬るのは俺だ」
 その赤い目に憎悪が宿った。
「それならばだ」
「そうそう、一緒にね」
「来てね」
「命、御前はどうする」
 華陀達と共に行くと決めた刀馬はここで命に顔を向けて問うた。
「御前はだ。どうするのだ」
「私はもう決めています」
 命は静かに、だが確かに答えた。
「私は常に刀馬様と共にです」
「そうか」
「共に参ります」
 こう言うのである。
「そうさせて頂いて宜しいでしょうか」
「好きにしろ」
 これが刀馬の返答だった。
「俺は止めはしない」
「わかりました、それでは」
「さて、これでまずは二人ね」
「そうね」
 化け物二人が笑いながら言う。
「こうして私達と同行するべき人達もね」
「どんどん集めるわよ」
「そうだな、世界の為だ」
 華陀はここでまた言った。
「この二人の心は徐々になおしていこう」
「まあ刀馬さんの本当の相手はね」
「彼じゃないけれどね」
 二人はこっそりとこんな話をした。
「本人にはあえて居間は話さないけれど」
「時が来ればわかることだから」
「そうなのか」
 華陀は二人の話を聞いてまた述べた。
「あの男、随分と根が深いな」
「そうなのよね。いいおのこなのにね」
「陰があるのもいいけれど」
 二人の見たくない部分が元気になっていた。何故か目も光っている。
「まあ命さんがいるから私達はいいわ」
「泣いて身を引くわよ」
「そうだな。二人の絆は強い」
 やはりこうしたことは何かが決定的にずれている華陀である。
「それに入ったら駄目だな」
「そういうことよ」
「ダーリンもわかってるじゃない」
「わからない筈がない。それではだ」
 声は明るく前を向いている。
「行くか、次の場所に」
「ええ、それじゃあね」
「今からね」
 こうしてであった。彼等は何処かへと向かうのであった。そうしていく先々でだ。常に恐ろしい騒動を引き起こしていくのであった。


第二十八話   完


     
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