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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
347部分:第二十八話 ミナ、一行に加わるのことその十二
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第二十八話 ミナ、一行に加わるのことその十二

「一緒に旅をしましょう」
「有り難う。それじゃあ」
「ミナちゃんもやっぱり日本の人なのかしら」
「この娘のいた時代ではまだ違うのよ」
 神楽がここで劉備に話した。
「その時はまだ琉球という国だったのよ」
「琉球?」
「詳しいことは後で話すわ。とにかくね」
「違う国なのね」
「そう考えて。それじゃあ」
「うん、それじゃあ」
 話がここでまとまった。そうしてであった。
 劉備達はその袁術のところに向かうのだった。旅はまだ続くのだった。
 そしてである。あの一行もだ。旅を続けていた。
「さあ、何処に行こうかしら」
「病に苦しんでいる人はいないかしら」
 怪物二人が身体をくねらせて言っている。
「ダーリン、心当たりはあるの?」
「そうした人に」
「病で苦しんでいる者は何処にでもいる」
 華陀は真面目な顔で二人に話す。
「身体だけでなく心もだ」
「心の病ねえ」
「確かに多いわよねえ」
 怪物達は華陀のその言葉に頷いた。
「それじゃあそういう人も」
「助けないとね」
「俺は心の病も治せる」
 それもだというのである。
「それが誰かだな」
「そうよね。そういえば」
「前から見慣れないカップルが来るわね」
 白い肌と赤い目に金髪の男だ。胸をはだけさせた濃紺の服を着ている。
 そしてもう一人はだ。白い肌に青い着物から素足を出した薄紫の髪の美女である。その二人が一行の前にやって来たのである。
「あちらの世界から来ていたわよね」
「ええ」
 ここで怪物達の目が光った。
「今この世界ではあちらの世界のよからぬ者達が集っているし」
「その者達と戦う者達みたいね」
「むっ、あの白い男は」
 華陀はここで男を見てその目を鋭くさせた。
「まずいな」
「あら、ダーリンにもわかった?」
「あのおのこのことが」
「心を病んでいるな。それに」
 華陀は今度は女を見て言った。
「女の方もまた」
「そうなのよねえ」
「二人共ね」
 怪物達はここでまた話すのであった。
「心に問題があって」
「運命的なもので」
「ここは何とかするか」
 華陀は言った。
「俺の医術で」
「じゃあ私達も協力するわ」
「ダーリンの為に一肌も二肌も脱ぐわよお」
 こう言ってだった。怪物達は男に襲い掛かった。
「ねえ貴方」
「ちょっといいかしら」
「何奴!」
 男はその二人にいきなり切り掛かった。
「怪物か!」
「あら、嫌ねえ」
「こんな美女を捕まえて」
 こんなことを言う二人だった。
「怪物だなんて」
「失礼しちゃうわ」
「あやかしか」
 男は二人を人間とは見ていなかった。
「ここにはそうした者もいるのか」
「だから違うわよ」
「むし
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