ガンダムW
1732話
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連合軍の方が圧倒的に権限が強い。
原作で外務次官だったドーリアンの扱いの悪さを考えれば、それは明らかだろう。
だが、俺はそんなカトルに対して、首を横に振る。
「悪いが、基本的にシャドウミラーが交流している世界では窓口は1つと決めている」
これは明確に規則として定まっている訳ではないし、例外もある。
例えばマブラヴ世界ではオースラリアが俺達の窓口となっているが、日本との間にも何度か取引は成立しているといったように。
ただ、例外はあくまでも例外だ。
逆に言えば、マブラヴ世界程に追い詰められているのでなければ、その例外を適応出来ないだろう。
気楽に窓口を増やすような事になってしまえば、それこそ他の世界でも自分達も……と出てくる者が多いのは間違いだろうし。
例えば、SEED世界ではプラントや連合軍、ギアス世界では日本やブリタニア、それ以外にも様々な世界で同じような事が起こる筈だ。
自慢ではないが、シャドウミラーとの取引はそれだけの利益を生むのだから。
「そんな、何でですか!?」
「お前の態度を見れば分かるだろう? 窓口を幾つも作れば、それだけこっちの手間が増える。その面倒をなくする為にも、窓口は1つに集約した方がいい」
「だが、それが連合軍である理由はないだろう」
カトルに代わり、トロワがそう告げてくる。
他の面子……具体的にはサンクキングダムやロームフェラ財団の者達もトロワの意見に賛成なのか、頷いている。
いや、サンクキングダムはともかく、ロームフェラ財団はこの話に入ってくる資格はないだろうに。
そもそもこの戦乱の発端がロームフェラ財団であり、更には連合軍を含めて他の勢力に対して降伏をする為にやって来たのだから。
もっとも、その降伏についての交渉はトレーズの件で意味をなさないものになってしまったが。
「俺が連合軍を選んだ理由は簡単だ。この世界で俺達が一番長い間付き合ってきた組織だからな。……まぁ、色々と問題のある組織なのも事実だが」
その言葉に、ノベンタを始めとする連合軍の面々が苦い表情を浮かべる。
連合軍はこの世界でもっとも人数の多い組織だけに、当然今回の件で裏切った者の数も多い筈だ。
実際、こっちで入手した情報によると何ヶ所もの基地で騒動が起きているらしいし。
だが……それでも、ノベンタ達なら信用出来るという思いがあるのも事実だ。
この辺りは、この世界に来てからずっと――それでも数ヶ月だが――連合軍と行動を共にしてきたというのが大きい。
中にはシャドウミラーを煙たがっている奴もかなりいるのだが。
「そんな……それじゃあ、運で選んだという事ですか?」
「運……そうだな、運と言ってもいいかもな」
もし、俺達が最初に接触したのが連合軍でな
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