ガンダムW
1732話
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
不思議と、俺の話を聞いても渋い表情を浮かべているのはハワードを始めとしたガンダムの開発者達だけであり、それ以外の面々は特にそこまで衝撃を受けていないように思える。
「もっと驚かれると思ったんだけどな」
「そうだな。だが……シャドウミラーは別に力ずくで強引にこの世界の技術を奪おうとしている訳ではないのだろう?」
ノベンタの言葉に頷きを返す。
攻撃されれば反撃するが、別に俺達だって自分から望んで別の世界に戦いを仕掛ける訳じゃない。
多くの異世界を実質的に傘下に収めている関係上、侮られるような真似は絶対に出来ないが。
それが如実に現れたのが、門世界との一件だろう。
「そうなるな。基本的にはガンダニュウム合金をこの世界の代表……まぁ、規模的に考えれば連合軍になると思うが、その連合軍から購入するという形になると思う」
「ふむ……そうなるか。だが、その場合の支払いは何になるのかな?」
今から貿易の心配をするのは、少し気が早いようにも思えるが……シャドウミラーの力を思い知らせるという意味ではちょうどいいか。
「そうだな。金のレートは後々決めていくとして、恐らくは資源による物々交換に近い形になると思う。宝石、レアアース、レアメタル、石油……は、このW世界だとそこまで必要ではないか」
実際には、この世界ではまだ石油はそれなりに使われている。
MSが核動力で動いてはいるが、だからといって全ての……それこそ車や船、飛行機といった全てが核動力で動いている訳ではないのだ。
勿論中には空母のように核動力で動いている船もあるが、それはほんの一部と言ってもいい。
それでも俺が石油を交換材料に上げなかったのは、この世界では石油よりもレアアースやレアメタルといった方が価値があるからだと、そう思っていたのだが……
「いや、石油についても取引材料の中に入れておいて欲しい」
意外な事に、ノベンタの口からはそんな言葉が出てくる。
「いいのか? まぁ、こっちは別に構わないけど」
そもそも、こちらが取引材料に使っているのは、それこそ他の世界から仕入れて産業廃棄物やスペースデブリ、BETAの死骸といった物をキブツに放り込んで石油とかに変換しているだけだ。
そう考えれば、寧ろ向こうが何を望んできても特に問題はない。
……もっとも、ナデシコ世界のCCやギアス世界のサクラダイトといったように、その世界特有の物は作り出す事が出来ない。
こっちから提供出来るのは、あくまでも様々な世界に普遍的にある物だけだ。
だからこそ、石油だろうがレアアースだろうが、その辺は関係ない。
そもそも、キブツで幾らでも作り出せるという時点で、『レア』アースや『レア』メタルじゃないんだよな。
もっとも、今から取引につい
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ