第59話『第二のテスト』
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お前らは3人で組む。そして初めに2年生、その次俺と辻の3年生と戦う。その結果で、テストの点数は出させてもらうぞ」
「は、はぁ……」
一通り説明を聞いた晴登は、内容を反芻する。
タイマンならまだしも、チームバトルの経験は少ない。一応異世界ではやったが、相手が強すぎたからよくわからなかった。
けれども、組むのが結月と伸太郎な辺り、心配する必要性は小さい。
「頑張ろう、結月! 暁君!」
「うん、頑張ろハルト!!」
「あぁ」
*
「さて、じゃあ初めは1年生VS.2年生だ。準備しろ」
場所は変わって、人気のほとんど無い学校の裏庭。そこは日光すらもあまり入らないからいつでも暗く、怪しい空気で席巻されている。
しかし、こんな場でなければ魔術バトルは行えない。
「準備オッケーです」
「こっちも」
各自ストレッチをしたり、作戦を練ったりして準備を終えた。もう準備万端である。
ちなみに人数は2年生の方が多いのだが、魔術が使えないということもあり、彼らは鉄パイプを武器として所持していた。
「鉄パイプとか、本気のケンカになっちまうだろ」
「近づかれたら危険だね」
「加減してくれるかな…?」
いくら魔術というアドバンテージがあるとはいえ、鉄パイプという武器は中々脅威。相手を近づけない戦法をとる必要がありそうだ。
幸い、3人の魔術は全て遠距離型だから、それは可能だろう。
「んじゃ、始めるぞ」スッ
部長が手を挙げる。あれが振り降ろされれば、戦闘開始だ。晴登は気持ちを引き締める。
「よーい──始めっ!」
「先手必勝!」ピカーッ
辺りが白い光に包まれ、視界が阻まれた。しかし晴登と結月は事前に目を塞いでいるため、影響はない。
これは、伸太郎の"暁光"で相手の足止めするという作戦だ。
そうすれば、相手の動きを封じることができ、後は煮るなり焼くなりが容易に・・・
「──って、あれ!?」
光が薄くなっていって辺りが見えるようになると、前方から駆けてくる4つの影に気づいた。
「甘いぜ1年!」
「チッ、またゴーグルか!!」
伸太郎が2年生の姿を見て、ある事を思い出し舌打ちするが、それは晴登の知ることではない。
要は、彼らは既に"暁光"に対策していたということだ。
「さすがに見え見えな策だったか…」
「暁君、どうする?」
晴登は、1年生チームの軍師ともいえる伸太郎に意見を仰ぐ。彼は少し考えるが、迫ってくる2年生を見て一息に言った。
「全員、吹き飛ばせ!」
「了解!」ブワァ
「「うお
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