第59話『第二のテスト』
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る。一体どんな難題を突き付けられるのか──
「今日のテストは、あなた達の所属する部活で行います」
「・・・へ?」
山本の言葉に、誰しもが疑問符を浮かべたことだろう。部活でのテストとは、何を意味するのか?
「このテストは実技試験という名目で行っており、個性をより発揮できるよう、個々の所属する部活でそれぞれ違った試験を受けてもらうというものです」
補足説明で概要は把握した。なるほど、よく考えられてる・・・と思う。
要は、晴登と結月と伸太郎は、魔術部の用意したテストを受けなければならないということだ。
「楽しそうだな…!」
筆記試験とは違い、モチベも湧いてくる。そして、実技試験ではあるものの、魔術に関しては異世界での経験有ってか、自信はある。
──これで勝つる!
「それでは、各自部活動に向かって下さい」
その言葉を皮切りに、クラスは一斉に動き始める。
晴登は結月と伸太郎を連れて、魔術室へと向かった。
*
「お、来たな」
魔術室に入ると、部長である終夜が出迎えてくれた。見ると、部員全員が揃っている。
「えっと、部長。俺たち今から・・・」
「皆まで言うな、わかってる。──テスト、受けに来たんだろ?」
ニタッと笑みを浮かべるその姿に、晴登は一抹の不安を覚えた。
しかし、それは一瞬。終夜はすぐにいつもの表情に戻ると、話を続ける。
「他の部活はそれなりに凝ったお題作ってるみたいだけど、魔術部のテストはシンプルだ。ずばり──"魔術バトル"」
「…っし!!」グッ
その言葉を聞くだけで、晴登のテンションはマックスだった。思わず、強く拳を握り締める。
「オイオイ、話は最後まで聞けって。魔術バトルって言ってもルールが有るからな」
そんなこと百も承知。魔術は人を傷つけることも容易な訳で、全力で攻撃すると下手すれば即死に至る。晴登の"鎌鼬"然り。
つまり、そこら辺は何かしらのルールが必須なのである。
「と言っても、大したルールじゃない。大怪我させなければ何でもOKだ」
「大怪我かどうかの判定はどうなるんすか…?」
「そこは・・・何とかなるだろ」
「そこ一番大事なとこですけど!?」
「──擦り傷切り傷は許容。これで良いでしょ?」
「お、そうだな。そうしよう」
終夜の雑さに、さすがに緋翼が場を収める。さすが、魔術部副部長だ。それには終夜も抵抗せずに、すんなり従った。
「んじゃ次は、対戦相手について説明するぞ。実はこの魔術バトルはタイマンじゃなくて、団体戦なんだ。学年対抗の」
「…え?」
「まず
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