ガンダムW
1731話
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「……まぁ、そんな訳だ」
俺がこの世界に来た理由、そして凛や綾子達もそんな俺に引っ張られるようにしてこの世界に現れた理由、シャドウミラーというのが、本来は何を意味するのか。
その辺りの事情を説明し終わると、ブリーフィングルームの中は静まり返っていた。
うん? デュオや五飛を始めとして、一度聞いた事がある者達もいる筈だが……
「分かった。……いや、儂には理解出来ないのが分かったと言うべきか。ともあれ、すぐにアクセルが言ってる内容を全て理解するのはちょっと難しい」
ハワードをしてこうなのだから、特におかしくはないのか?
ともあれ、全員に対して説明が終わり……やがて、意外な人物が手を挙げる。
「アクセル・アルマー、少しいいか?」
「ああ、構わない。答えられない質問もあるが、答えられる内容なら答えよう」
その言葉に、デルマイユは不思議な程に何かを悟ったかのような表情を浮かべて頷く。
……俺が知ってるデルマイユの性格を考えると、そもそも質問をするのに手を挙げるなんて真似はまずしなかった筈なんだがな。
この短時間で、デルマイユの中では色々とあったらしい。
「まず最初に……そうじゃな。これから聞くべきか。貴様が乗っていた、トールギス。あれはもしかして……」
「正解だ」
デルマイユが何を聞きたいのか、全てを聞く事もないままに頷きを返す。
「お前達も経験した、影の転移魔法。これを使ってトールギスを保管していた基地に侵入して、空間倉庫……機体をこことは違う俺だけが持っている空間に入れたりする奴だな。それを使って入手したものだ」
その言葉に、何人かが驚き……同時に、だよなぁといった納得の表情を浮かべる。
デルマイユも、俺がどうやってトールギスを入手したのかというのは、俺が秘密を明かした時点で予想していたのだろう。
髭を撫でながら、納得したように頷く。
……まぁ、俺がトールギスを入手した経緯は、横流しされた機体を購入したという、かなり無茶な代物だったしな。
普通であれば、とてもではないが信じられないだろう。
「では、続けて聞くが……儂の屋敷や別荘が襲撃された時、そこから美術品を始めとして様々な物を盗み出したのも……」
「それも、俺だ」
そう告げると、何人かの視線がジト目というか呆れの色に変わる。
いや、だが敵対している相手から財産を奪うというのは、有効な戦略だろう?
その分、相手に敵視される事になるが。
「警備員達が見張っていても問題なく盗まれたと報告を受けていたが……まさか、このような手段だったとはな。だが、ここまでは前菜のようなものだ。では、次に……バルジをなくしたのは……」
「それも、俺だ」
事ここにいたった以上、その辺りは隠す必要も
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ