ガンダムW
1731話
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「で、では……もしかして、私がコロニーに向かう前、部屋にOZに気をつけろという手紙を置いていたのも……」
「それも、俺だ」
ドーリアンの言葉にそう返す。
まぁ、あの手紙のおかげでこうしてドーリアンは無事で、サンクキングダムの実質的な文官のトップという地位にいるんだから、ドーリアンにとって俺は感謝すべき存在なのだろう。
もっとも、ドーリアン本人には地位とかは特に興味ないんだろうが。
娘……いや、かつて娘であったリリーナの力になれればといったところか。
サンクキングダムの完全平和主義にどっぷりと使っていて、武力を否定しがちだが、ドーリアンはかなり有能な政治家と言ってもいい。
シャドウミラーにスカウトしたいとは思わないが。
そもそも、シャドウミラーの場合はその戦力を使った砲艦外交の一面が強い。
ドーリアンと……そして完全平和主義のサンクキングダムとは、間違いなく噛み合わない存在だろう。
「そうですか。……アクセル代表が何を思ってあのような真似をしたのかは分かりませんが、そのおかげで私はあのテロからも生き延びる事が出来ました。……ありがとうございます」
深々と頭を下げるドーリアン。
サンクキングダムの中でも文官のトップにいる人物が、こうも簡単に頭を下げてもいいのかと思わないでもないんだが……まぁ、向こうにとってそれで気が済むのであれば、それでいいだろう。
「……そう言えば、連合軍に対してOZに対抗出来るように戦力を整えさせる原因になったのもアクセルからの言葉が原因だったな」
「それも、俺だ」
「いや、それは分かっている。そもそも、あの時のお前はわざわざ名前を隠したりとかしないで、今のお前の姿のまま言ってきただろう」
「そう言えばそうだったな」
何だか『それも、俺だ』しか言ってなかったせいか、何となくそう返してしまったが。
セプテムと俺の言葉を聞いていたデルマイユが、再び俺に向かって視線を向けてくる。
「シャドウミラーが連合軍に所属したのは、オペレーション・デイブレイクが始まるよりも少し前だった筈。なのに、それを見越していた……?」
口の中だけで……正確には髭の中だけで呟いたつもりだったのかもしれないが、ともあれデルマイユの唖然とした声が聞こえてくる。
向こうも、まさか俺がこの世界の原作を知っているからそんな行動を出来たとは知るよしもないだろう。
取りあえずデルマイユにはこっちを脅威に思わせておけば馬鹿な真似はしないだろうから、特に何かを言うような真似はしないが。
「つくづく……本当に、お前が何を考えてこんな真似をしてきたのか、分からないな」
「そうか? 俺の狙いは単純明快だけどな」
セプテムの言葉にそう返すと、ブリーフィングルームにいる者達の視線が俺
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