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ORPHNOCH-灰虚の迷い子-
ORPHNOCH-灰虚の迷い子-
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り、両腕と太股は水飛沫を思わせる装飾で彩られている。更に太股には左右三本ずつの計六本の小太刀が納められている魚の装飾をあしらった鞘がマウントされていた。

「なん、だと…?ふっ、ふざっ…ふざけるなァアアアア!貴様は失敗作のはずだろうがァアアアア!!何故、全知全能たる私と同じ領域に入り込むゥウウウウーッ!?認めん…認めんぞォオオオオ!!私の立つ世界に貴様は要らん!!再び死ねェアアアァアアー!!」

バラクーダオルフェノクはその信じがたい光景を目の当たりにした後…絶句、忘我、激昂…。自分に逆らい、自分の思い通りの結果さえ残せない海尋という名の失敗作(むすめ)が自分と同じく選ばれた種族として覚醒したという事実に怒り狂い、本来ならば同胞として彼女を迎え入れるべき事実を完全に私情と私怨剥き出しで抹消しにかかるという暴挙に走った。

「ハァー…ハァー…フゥ、フゥーッ…!!シャアアアアアアッ!!」

息を荒げ、獣の如く咆哮しながら海尋が変化した鯉の特質を持つカープオルフェノクは芽生え始めたオルフェノクとしての本能に従い、太股の小太刀を二本抜き取り、迫り来るバラクーダオルフェノクに立ち向かう。

始まったものは最早、単なる親子の争いとは呼べないコロシアイだった。

「ガゥアアァアアア!!ギェアァアアッ!!シギギィイイイイーッ!!」

「グルァアアアアッ!!ガウウウウッ!!グルォアァアァアアアーッ!!」


お互いを完全に排除すべき敵と認識した理性の無いケダモノ二匹は荒々しく吠え上げ、正面からぶつかり合った。

「ゲォアアアァアァアア!!ジャギィイイイイイッ!!ギギェアアアアアーッ!!」

「グジュルルルル!!ヴォアァアア!!ゲジャアァアァアアーッ!!」

カープオルフェノクはバラクーダオルフェノクの脳天目掛けて小太刀を振り下ろすが、バラクーダオルフェノクは瞬時に無数の牙を寄り合わせて作ったまるで巨大な釘のようにも見える槍を精製してガードする。そしてバラクーダオルフェノクはカープオルフェノクに鋭い蹴りを入れ、自分から引き剥がしてすぐさまバックステップで距離を取る。

「ギャゴォオオオオオ!!ジィヤ゙ァアアア゙アア!!」

「ギヘァッ!?ギルルルル…フシュウウ…ジャバァアァアァッ!!」

「ウギッ!?ギィジャアアッ!!?ジャヴバァアアァアァアア!!」

バラクーダは槍を構えて突進したがカープはそれが自分目掛けての突きと瞬時に悟ると体を仰け反らせて回避、槍の切っ先が脇腹を掠めてしまうがそれを気にせずバラクーダに接近して小太刀で顔面を一閃…その結果、右目が斬り潰され、バラクーダは情けない悲鳴を上げてしまう。

「ギザマ゙ァアァアァアア!?ヨ゙グモ…ヨ゙グモ゙ヷダジノ゙メ゙ヺォオオオオーッッッ!!ヴァジャアァアァア
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