戦闘校舎のフェニックス
合宿前半
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シアは鍋に入ったお湯を沸かせ、黒歌は川で釣ってきた魚を炙る。
初心者の一誠は簡単な野菜、ジャガイモやタマネギの皮を剥いてもらうんだが・・・。
「ぬ〜・・・ハァ。やっぱ上手くいかねぇ」
一個も剥けてなかった。仕方ない、手伝うか。
手伝いに行こうとした時、一瞬でタマネギの皮がバラバラに剥けた。本人も唖然としていて、ジャガイモを手に取ると同じように剥けた。
「へぇ〜。ジャガイモも楽勝じゃん」
「すごいです一誠さん!」
「ふっ。さっきは調子が悪かっただけで、これが実力さ」
・・・なら今までの修行は何だったんだい?
口には出さないが心で言う・・・だが何故急に出来るようになったんだ?
「これって、前にも一度あったような・・・」
一誠が思い出す仕草をすると、新しいタメネギの皮も剥けた。
「! そうだ。あの時、初めて神器が発動したときだ」
そう言うと不意にタマネギとジャガイモの皮を剥いて・・・おい!
「そうか。これは! もしかして! 俺は無敵になれるか・・・イテ!」
「やめろバカ」
一誠の頭を叩くが遅かった。既にキッチン台や床には皮の剥けたジャガイモと玉ねぎが転がっていた。
「これ、どうするんでしょう」
「・・・勿体無い!」
「どうするにゃ!」
「あ・・・」
ハァ、調子に乗るとすぐこれだ。
「うおおおおお! 美味ぇぇ! マジで美味い!」
一日修行を終えた俺たちは、居間で夕食をいただいていた。
テーブルには豪華な食事。木場が採ってきた山菜はおひたしにした。
メインはカレー。肉料理は熊と猪。これは俺が山道を走ってるときに偶然居合わせた時に仕留めたものだ。存外弱かった。
魚料理は、リアスと黒歌が川で釣ってきたものを塩焼きにしていただいている。
他にも、一誠が全部剥いたジャガイモと玉ねぎを使ったポテトサラダや肉じゃが、オニオンスープやカレーに使用した。余分にあまった野菜は冷蔵庫に入れてある。
「美味しいわね。これ全部あなた達が作ったの?」
「肉料理とカレーは俺。スープはアーシア、魚と肉じゃがは黒歌、ポテトサラダは一誠と分担して作った」
「あらあら。何だか負けた気がしますわ」
「美味しいです・・・姉さま」
「ありがとう白音♪ おかわりもたくさんあるから食べるにゃ」
「アーシアも料理が上手くなったな」
「そ、そうですか? 嬉しいです」
「それにしてもイッセー君も凄いね。料理作れたんだ」
「バカにしてんのか木場!?」
等、修行後みんな楽しく会話したり賑やかな夕食になった。
正直これだけの量を一夜で食べきれるのかと思ったが、小猫のおかげで何とかなった。
食事の後片付け後、
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