ガンダムW
1730話
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
ピースミリオンを襲ってきたトレーズ派のMDは、文字通りの意味で全滅に近い被害をだしてこの場を立ち去っていった。
いや、それは立ち去るという言葉では生温い。
どちらかと言えば、それこそ壊走したと表現するのが正しいだろう。
後ろを振り向くような余裕すらなく、逃げ出したのだ。
もっとも、MSだったりトーラスクルーザーを使っての移動だから、実際には背後の様子をしっかり見る事は出来ていたのだろうが。
「何とかなった、か」
『いやいや、何とかなったじゃないだろ。何だよ、最後の追い打ちは、ちょっと向こうが可哀相になったぜ?』
そう告げたのは、映像モニタに映し出されたデュオ。
ヒルデが無事だったのを確認した為か、システムXNで転移する時のような悲壮な感じはしていない。……現金な奴。
「そうか? けど、折角敵がこっちに後ろを見せてくれたんだから、ここで敵の戦力を減らしておくに越した事はないだろ。……もっとも、殆どがMDだったみたいだが」
撃墜数が13しか上がってないということは、ブラックホール・ランチャーとメガ・バスターキャノンを使った攻撃で死んだトレーズ派のパイロットは13人という事になる。
MDの指揮という意味ではそこまでおかしくないのかもしれないが、それでも出来ればもっと人数を減らしたかったというのが正直なところだ。
『あのなぁ……さっきの攻撃はウイングゼロのツインバスターライフルよりも威力があったんだぜ? いったい、その機体はどれだけの性能があるんだよ』
「さあな。少なくても機体性能という意味では、ウイングゼロを遙か彼方まで突き放しているのは事実だが。……それより、HLVはどうなった? 無事にピースミリオンに収容出来たのか?」
『ああ、そっちはヒルデが護衛に回って収容したらしい』
「そうか」
何だかんだと、ヒルデも使えるな。
というか、シャドウミラーの場合は実働部隊に所属しているのが誰も彼も一騎当千に近い能力を持っている。
だからこそ、HLVの護衛とかに回すのが勿体ないというのが正直なところだ。
結果として、ある程度の技量を持つヒルデが色々な場所で便利に使われる事になっている。
そう考えると、ちょっとヒルデの負担が大きいか?
実際、ピースミリオンの護衛をヒルデだけに任せたというのは、ちょっと正直どうかと思わないでもなかったし。
特に今回の場合は。
だが、トーラスは幾らでも手に入るが、シャドウミラーに入れてもいいと思えるパイロットとなると、難しいんだよな。
色々と機密情報の塊の存在だけに、生半可な相手はちょっと……といった感じだし。
それこそ、サリィ辺りなら大歓迎なんだが。
ま、その辺は今更考えても仕方がない。
既にこのW世界での戦乱も終盤に入っている
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ