ガンダムW
1730話
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言ってるのか分からないといったようにこちらに視線を向けてくる整備員に、笑みを浮かべて口を開く。
「正確には、悪魔の如きではなく、大魔王の如き……ってところか」
「は? 大魔王? え?」
「まぁ、あまり気にするな。ただの言葉遊びに近いしな」
そう告げ、格納庫を出ようとし……足を止める。
トールギス、デスサイズヘル、アルトロンガンダムといった機体も既に戻ってきており、そのパイロット3人が格納庫の出入り口で待っていたのだ。
「ヒルデはどうした?」
「医務室に行った」
「……怪我か?」
そう尋ねるも、怪我の具合がそう酷くないのはデュオの様子を見れば明らかだ。
そして事実、デュオは俺の言葉に頷いて口を開く。
「ああ。ちょっと頑張りすぎたみたいでな。ただ、重傷って訳じゃないから、その辺は問題ないさ。一応念の為に、だな」
「……女の顔に傷が残るかもしれないのは、十分重傷だと思うんだけどね」
綾子の言葉に、デュオは一瞬動きを止める。
ただ、それも次の綾子の言葉でどこか力が抜けるのだが。
「多少傷ついても、貰い先が決まっているんなら、その辺は問題ないのかもしれないけど」
その貰い先というのが何を意味しているのかは、明らかだった。
ただし、その貰い先の方が焦った様子で視線を逸らしていたのだが。
「ま、冗談はこれくらいにしてだ。……で、アクセル。これからどうするの?」
「いや、俺の人生の一大事を冗談で済ませて欲しくはないんだけどな。……ただ、綾子が言っているのは俺も気になる。それに、アクセルには色々と聞きたい事もあるしな」
デュオの言葉に、五飛も無言で頷いているのが見えた。
五飛の視線は、鋭く俺を見据えている。
何だかんだと、デュオと五飛にとって俺は色々と特別な存在なのは間違いない。
それが、異世界からの人間だと聞かされれば……うん、まぁ、そうなるのも分からないでもないけどな。
「その辺は取りあえず主要メンバーが揃ってからの話だな。……ブリッジに行けばいいのか?」
「ちょっと待って。凛に聞いてみるから」
俺の言葉に綾子が通信機を使ってブリッジに連絡を入れて短く言葉を交わす。
……本当に今更の話だが、凛も通信機を使いこなせるようにはなっているんだな。
いやまぁ、事務官として働いている以上、通信機くらいは普通に使えないと色々と不便だろうが。
「ブリッジだと皆が集まって話すには狭いから、ブリーフィングルームで色々と話し合うらしいよ」
「分かった。……そんな訳だ。詳しい事情はブリーフィングルームでいいよな?」
俺の背後で何と言葉を掛けるか迷っていたハワードにそう告げると、小さく溜息を吐いてから頷く。
「分かったわい。ただし、しっかりと
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