337部分:第二十八話 ミナ、一行に加わるのことその二
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第二十八話 ミナ、一行に加わるのことその二
「そうなのね」
「アイヌ。ナコルルやリムルルも」
「勿論いるわよ」
こうミナに告げた。
「私達の館に残ってるわ」
「そうなの。あの二人も」
「この世界にも貴女と同じ世界の人は多くいるわ」
「そうね。覇王丸達も」
ミナは彼の名前を出した。
「四人の如来の宝珠を持つ人達も」
「いるわ。他の人達も」
「私がこの世界に来たのはそれが理由ね」
ミナは静かに述べた。
「やっぱり」
「そうね。そして私もね」
「貴女は封じる者ね」
ミナは神楽を見て言った。
「そうね。貴女は」
「そう、私は封じる者」
実際にそうだと返す神楽だった。
「だから。ここにいるのよ」
「それなら私も一緒に封じさせて」
「この世界に集う魔を」
「この世界、この国には多くの魔が集っているから」
「わかっているわ。貴女も私も」
「封じる者」
二人で話す。こうしてミナもまた加わることになったのだった。
だが神楽は今はそれを劉備達に伏せてだ。楽屋に戻りそのうえで彼女達に言った。
「もういいかしら」
「はい、終わりました」
劉備が答えた。
「じゃあ皆で」
「そうだな。行くとしよう」
関羽が応える。見れば全員既に着替えている。
「しかし。どうにもな」
「どうにもって?」
「私はこういうことはかなり」
関羽は困った顔で劉備に言葉を返していた。
「苦手だ」
「そうなの」
「恥ずかしいな」
こう言って実際に頬を赤らめさせる。6
「それでもこれか」
「恥ずかしいと思うからこそいいのだ」
ここで言ったのは趙雲である。
「だからこそだ」
「それは何故だ?」
「恥じらいは色気を生む」
「色気?」
「愛紗は元が抜群にいい。そこに色気が加わればだ」
趙雲はよく見ていた。関羽のその女をだ。
「それだけで多くの者を悩殺できるぞ」
「人を悩殺してどうするのだ」
関羽にはわからないことだった。
「その様なことをしてもだ。何になるのだ」
「あたしもそう思うんだけれどな」
馬超も関羽の言葉に同意する。
「悩殺とかそういうのはな」
「戦の場で勝てばそれでいいではないか」
「それは武人としてだ。だが我等はそれと共に女でもある」
趙雲はその二人にまた話した。
「そういうことだ」
「よくわからないのだが」
「あたしも。それでこの服なのか?」
「だから。その服だと間違いないって」
横で馬岱が言う。
「もう袁紹さんのところなんか一発なんだから」
「そうなのか?」
「よくわからないが」
「まあとにかく行きましょう」
孔明がいぶかしむ馬超と関羽に対して告げた。
「それからですよ、本当に」
「そうなのだ。鈴々も着慣れない服だけれ
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