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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第596話】
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た訳じゃないんですけどね……。 ……でもこれで後は織斑君に勝利すれば!」


 負けたというのに嬉しそうに微笑む真耶、弾む乳房はダイナミックに動くも疲れ果ててるヒルトはそれに反応すら出来なかった。

 補給に戻るヒルト――一方でレイアート会長は興奮していた。


「あれが第二形態移行なのですね! うふふ、良いものを見れました!」


 子供のようにはしゃぐレイアート会長を面白くなさそうに見てるのはオーランドだった。

 まさか元代表候補生の教師が落ちこぼれに負けるとは思わなかったからだ。


「オーランドさん、これでヒルトは織斑以外に全員勝ちましたが?」


 千冬の意地悪な問いに、オーランドは――。


「わ、分かってる! ……まあここで織斑一夏が負けるなんて事はないだろうがな。 有坂ヒルトが負ければ我々は皆、代表候補生選出に反対しますぞ?」

「……えぇ、分かっています」


 そう小さく呟く千冬の言葉は風に乗って消えていく。

 苛立ちを隠せず、オーランドは立ち上がり、席を離れると慌てて反対派のメンバーも後に続いた。


「第二形態移行だと……落ちこぼれ風情が、何故出来るんだ!」

「た、確かにその通りです! 落ちこぼれなのに……」

「し、しかしどうしますオーランドさん? 次は織斑一夏君ですがもしも彼も負けたら――」

「ふんっ! 負けるはずはない。 あの落ちこぼれは疲労困憊、それにB適性の織斑一夏君ならあの落ちこぼれよりも凄まじい戦いを見せてくれるだろうしな、ワッハッハッハッハッ!」


 高笑いするオーランドにつられて反対派も笑う――。

 一方で有坂真理亜――。


「えぇ、お久しぶりですプレジデント。 うふふ、お世辞が上手ねぇ〜。 あ、そうなのよぉ……用件ってのはねぇ〜。 ――――」


 誰かに電話をしている真理亜、掛けてる相手が誰なのかは――陽人には分かってはいたが何も言わずに聞くのみだった。
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