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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第596話】
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てたまるかよォォォッ!!!!」


 ヒルトの想い、それをコア・ネットワークを通じて訊いていた美春、静かに瞼を閉じ、両手を広げる。


「ヒルト……なら。 また力……貸すね?」


 誰もいない整備室に一人――美春の身体がふわりと浮かび、光が放たれた。

 共鳴現象――淡く優しい緑の光と美春の想いが、コア・ネットワークを通じてナギ、雅の元に届く。

 四月から九月まで培ってきた村雲・弐式の経験値、打鉄・改の経験値――そして今、イザナギの経験値が三機のコア・ネットワークにリンクし、イザナギへと蓄積されていき、新たなフラグメントマップが構築されていく。

 九鬼姫がイザナギのシールドバリアーに当たる瞬間、不可視の障壁がその一撃を阻む――そして次の瞬間、機体周囲にその障壁がクリスタル状にイザナギを覆われ、巻き込まれるように真耶は吹き飛ばされた。

 周囲が騒然となる異変――生徒だけでなく、教員も何が起きたのか確認していた。


「な、何が起きてるんだ! 誰か説明しろ! あの落ちこぼれに、一体何が!!」


 騒然とする会場に飛ぶオーランドの怒声――レイアート会長はみっともなく慌てるオーランドを一瞥しつつもレポートをとり続けていた。

 吹き飛ばされた真耶は今の内にデッド・ウェイトとなった四枚のシールドを切り離す――目の前のクリスタルから放たれるプレッシャーに、手が汗で濡れていく。

 そして――クリスタルは僅かにヒビを生じ、其処から亀裂が入ると周囲に白亜の高濃度圧縮粒子を放出、粒子崩壊現象を巻き起こした。

 ハイパーセンサーに乱れを感じた真耶――一方でその変化を遠い場所で感じてる人物が居た。

 イルミナーティ本部――窓から外を眺めていたウィステリア・ミストは小さく呟いた。


「……フッ、ようこそ。 新たな境地へ……否、まだ踏み込む手前かな、有坂ヒルト君」


 仮面を外すウィステリア――瞳は更に紅い輝きを宿していた。


「フッ……さて、世界はどうなる? 一石を投じた波紋は、どう影響を及ぼすのか……見物だな」


 ウィステリアの呟きは虚空へと消えていった――首に巻いた黒基調の赤のラインが入ったチョーカーが淡く輝きを放っていた。

 学園上空ではクリスタルから粒子が放出され、亀裂が入り――目映い閃光と共に割れた。

 割れたクリスタルの破片は粒子となって四散――其処から現れたのは第二形態に移行した【天・伊邪那岐(アマツ・イザナギ)】の姿があった。

 定着した電離分子は分子結合殻と融合され、電離分子結合殻装甲《プラズマシェルアーマー》となって装甲表面に視認可能なレベルでプラズマを放出させていた。

 漆黒の機体帯びる青いプラズマ、その影響からかヒルトの髪は後
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