空の王者、黒炎を纏う
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ような一撃は広範囲に雷を落としつつもレウスを雷の滝へと飲み込むような凄まじさ。
「っっっ!!!!」
数秒にも及ぶ落雷が終わった時、そこに立っていたレウスは黒焦げになり意識すらないようにそのまま硬直していた。そのレウスに止めの一撃を加えんとキリンは雷の電気で筋肉を刺激し一気に加速した、瞬きをした時にはその姿は掻き消えレウスへと到達しその胸へと自らの角を突き刺した。鎧のような身体へと突き刺さった角、確かな手応えを感じたキリンだが直ぐに可笑しい事に気づき不覚を取った事に気づいた。
「態々、近づいてくれるなんて……有難いなぁ……!!!」
あの雷を受けて尚この男はまだ生きている!角は確かに身体へと突き刺さっているが雷で焼けてない甲殻の深部がそれを受け止め九死に一生を得て、なおかつ自分の身体へと腕を伸ばしその手で炎に酔って焼けて柔らかくなってしまっている部分へと食い込ませるようにし逃がさぬようにしていた。
「マジでやばかったぜ…流石古龍だ、だけどな……俺はお前を超えていく、古龍という常識外れをな!!!」
この先自分達の旅を遮るように立ちはだかって来る強敵、それを乗り越える為には古龍だろうが倒し前に進むような力を持つしかない。大切な仲間を守る為に、もっと強くなる。その為にレウスは古龍を倒す、更なるステージへ進む為に。
「竜頭 黒炎正拳んんんんっっ!!!」
先程のブレスのように燃え滾っている竜頭、それを身動きが出来ないキリンの頭部の角目掛けて叩きこむ。キリンの強靭で最大な武器ともいえる蒼い角を圧し折りながら黒炎の一撃がキリンの頭部を焼きつつ炸裂していく。竜頭が纏っていた炎はキリンの身体を貫通しその背後にあった巨木を燃やし尽くした。瞬時に炭当然となった樹を前に倒れこんだ古龍はそのまま動かなくなった。
「はぁはぁ……やった、あの古龍を……倒したんだ……!!!」
喜びの声を上げようとした時、意識が一機に遠のいていく。軽くなった身体が重力に引かれていくように地面へと崩れ落ちその身体が元へと戻っていく。レウスもあの雷撃を受けた時点で限界に近かった、だがそれを耐えながら最後の一撃を放った。正直これで決まらなかったらもうどうしようもないと思っていたが無事に倒せてよかったという安心感もあった。
「やった、ぜ……この、野郎……」
そのままレウスは意識を手放し泥のような暗闇に呑まれて行った。
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