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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
335部分:第二十七話 神楽、あらたな巫女を見るのことその十四
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第二十七話 神楽、あらたな巫女を見るのことその十四

「あんたってな」
「どうしたのだ?」
「あんたって髪短いんじゃなかったんだな」
「その話か」
「少しだけ延ばしている場所があったんだな」
 見ればそうなっていた。趙雲はその翡翠色の髪を殆どボブにしているがそれでもだ。後ろの僅かな部分をかなり延ばしているのだ。
「そうしていたんだな」
「こういう髪型が好きなのだ」
「それでか」
「ああ、それでだ」
 それでこの髪型にしているというのである。
「それでこうしている」
「成程な、それでか」
「さて、それでだが」
「それで?」
「貴殿はその服だな」
 話が服のことに戻った。
「その黒い服だな」
「それしかないか」
「うむ、それしかない」
 趙雲はまた言ってみせた。
「貴殿はだ」
「わかったよ。じゃあそれだな」
「私はこれにしよう」
 趙雲もここで言うのだった。
「面白い服だ」
「ううん、何にするのだ」
 張飛も黄色のブラとショーツのまま悩んでいた。ブラはスポーツブラである。
「正直迷うのだ」
「鈴々ちゃんはこれでいいかしら」
 ここで黄忠が彼女に言ってきた。彼女は豊満な肢体をベージュのブラとショーツに包んでいる。その姿で張飛に言ってきたのだ。
「これでね」
「何っ、これなのだ?」
「そうよ。絶対に似合うから」
「似合うのだ」
「そうよ。だからこれにしたらどうかしら」
「ううん、正直迷うのだ」
 張飛は馬超と同じ顔になっていた。
「この服よりもあの虎の着ぐるみの方が」
「それは止めた方がいいわね」
「私もそう思います」
 孔明も参戦してきた。彼女は下着姿のままだ。
「その服だけは止めた方がいいです」
「しかしこうした服は着たことがないのだ」
「それでも着るべきよ」
「そうですよ。絶対に似合いますよ」
 黄忠と孔明はあくまでその服を勧める。
「それじゃあ私も」
「紫苑さんはこれなんかどうですか?」
 孔明は彼女にもアドバイスをした。
「絶対に似合いますよ」
「そうね。それじゃあね」
「はい、それで」
 こんな話をしていた。神楽は既に着替えて部屋の隅で座っていた。しかしここでだ。ある声を聞いたのである。
「神楽ちずるさんね」
「誰かしら」
「ここに来た者だけれど」
 こう言ってきたのである。
「いいかしら」
「私になのね」
「ええ、貴女に」
 声は楽屋の向こうから聞こえてくる。神楽はそれを聞いているのだ。
「いいわね」
「是非にというのね」
「そうよ」
 まさにその通りというのだった。
「だからね」
「わかったわ。それじゃあ」
 神楽はその言葉に頷いたのであった。
 そして席を立ってだ。壁の方に顔を向けるのだった。
「いいわね
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