黒衣を狙いし紅の剣製 05
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とも疲れはある。疲れた時は甘いもんがほしくなるだろ。
「む……!? 思ってた以上にギガうまだな! あたしとしてはショウのよりも美味いぞ」
「そう言ってもらえるのは嬉しいが、我はこれが仕事だからな。あやつよりも下だとプロとして店は出せんさ」
「まあそれはそうなんだけどよ……今のくらい素直に受け取っても罰は当たらねぇと思うぜ」
大体そのへんの店よりも美味いお菓子を作るショウの方がおかしいわけだし。
技術者の仕事がメインとはいえ、魔導師としても仕事してんだし。全部努力の賜物なのは理解してるけど、色んな方面で優れてるってのは凄いよな。あたしなんて魔法関連しか出来る気しねぇし。ゲートボールとかは出来るけど。
にしても……ディアーチェって日本人でもねぇのに謙虚というか、これだけ美味いもん作れても満足してねぇんだろうな。まあ自分でプロとか言うあたりプライド持ってるんだろうけど。ちなみにあたしはそういう奴嫌いじゃない。むしろ好きだ。
「そういや……はやて経由で聞いたけど、何かショウにストーカー居るんだって?」
「うむ。と言っても……姿を確認できたわけではないがな。居るかもしれんという話だ」
「その話詳しく聞かせて!」
あたしでもなければディアーチェでもない声が店内に響いた。
誰かと思って意識を向けると、真剣な顔をしたフェイトがこちらに向かって歩いて来ている。制服を着ているということは休憩にでも立ち寄ったのかもしれない。
「フェイトよ、店に来るなとは言わんが唐突に大声を出しながら現れるな。心臓に悪いではないか」
「え、あ、ごめん」
「まあまあ、仕方ねぇだろ。フェイトがあいつのことで熱くならねぇことはねぇんだから」
あたしの知る限り、ガキの頃からショウに惚れてるしな。
だけど……一向に進展しねぇよな。何度か一緒に海水浴とか祭りとかに行った覚えはある。そのときは割と大胆な恰好したりして攻めるのに、あいつを目の前にしたらダメになるからな。
うちのはやてとはそのへんが大違いだ。……まあはやての奴も肝心なとこまでは行けねぇんだけどな。あっちから来られたら純情なとこが出ちまうし。
「わ、私べべべ別にそういうんじゃ……!?」
「それだけ動揺したら認めてるようなもんだろ。ったく……心配なのは分かるけどよ、あんまり過保護なのも良くないと思うぜ。あいつも子供じゃねぇんだし」
子供でもフェイト並みに心配性で過保護な奴を相手したら堪らなくなる時があるだろうけどな。
優しさから来てるものだってのは見てたら分かるんだが。でも人間誰しも機嫌の浮き沈みってのはあるもんだし、あそこまでやられると爆発しちまう時もあるに違いない。
「ディアーチェもそう思うだろ? って……ディアーチェも似たようなもんか」
「こやつ
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