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ドリームノッカー国物語
第一話。全てが酷かったので青空を見上げました
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 他の男たちも声をかける。

 「俺達は?」

 声をかけた男たちに、若い人物は頷いていう。

 「今日は休め、明日から忙しくなる」

 若い人物の声に、男たちは直ぐに書類のケースを捨て、例えほんの僅かな奇跡にしがみついてでも、まともなと思う職の一つにつくことが可能なら、若い人物にはよくわかる。
若い人物が一人の若い兵士の前に歩き、若い人物は敬礼をする。
若い兵士は疲れた顔で返す手も動かせずに、ただ笑う。

 「俺の国では、兵士になるにはすさまじい勉強と訓練を終えた者のみが、選ばれてなるエリートだ。貴男の国では末端にまで給与が支払われないのか」

 若い兵士は何も言えず、何を言えば良いのかもわからず、頷くことも出来ず、曖昧に笑う。

 「なるほど。兵にまでか、酷い国だ」

 若い兵士は何も言えず笑う。
 若い人物は、一歩下がってから敬礼を解いて去って行く。
 若い兵士も、他の年かさの兵士も、一つの荒波が来たことを理解した。
 彼女ともいえるような若い女性に見えても、国というものをしっかりと持っている強国の出身者、それ故に国のために生きる者を決して見捨てない、そんな兵士達に歌に現れるかのような荒波が現れた。

 「嵐になるな。明日は来るのかな」

 年かさの兵士がぼそりと呟くが、若い兵士はじっと去って行く若い人物を見続けた。
 一つの都市の歴史が、一人の若い人物の一ページにより、嵐となって変えていく、一滴、されど一滴、と。



 その日の夕飯、金を拾って集めた小銭、若い人物は数えて呟く。
 
 「小銭にもならんな」

 裏路地の一つのあばら家のような宿屋に入る。
 中には一人の少女、獣の様な耳に尻尾、所謂の獣人と言うべき種族の女性だ。

 銀髪、碧眼、狐の耳の様な、狐の尾の様な尻尾の少女に、テーブルに座って、若い人物はメニューを取る、随分と使い込まれたメニュー。隣は開いていた、そこに一人の若い女性が腰を掛ける。

 「すまんな。金はない。メニューを見るだけだ」

 若い人物の近くに小銭の音がする。

 「なんだ」
 
 若い人物が見向きもせずに言う。

 「貴女変わっているわね」

 声を出した若い女の方を見る、黒髪のサイドテール、褐色の肌に黒いトップス、唇には健康的な桜色より薄い白色に近い自然の白色、この辺りでは見かけない人種に見え、若い人物は有り金を見せた。

 「小銭より酷いぞ?」

 若い女は薄く笑う。その瞳には奪うというより、むしろ喜んでいた。

 「出し合うなら、安い食べ物が食べれそうよ」

 若い女の言葉に、若い人物も薄く笑い、有り金を置く。
 若い女も有り金を置き、最安値の焼きそばには届く金額となる。

 「女将さん、
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