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angelcode〜とある少女の物語〜
シャンティエにて
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が堅そうだねぇ。君と違ってあれは修道院のシスターが着る服だろ…。なら礼拝は欠かせないからねぇ」
 町の教会と修道院では、礼拝の回数が違う。
『俗世』の人々の為に、門戸を開き礼拝の場を提供し、時には悩みを聴き、時には死者を弔うのが町の教会だとすれば、神に身も心も捧げて帰依する修道院は、数時間おきに礼拝を重ね、残りの時間を寝食と労働に割り当てるのである。
 水だけなら大量にあるので、カチャカチャと木の軽くぶつかる音が小気味良い。
「君が料理が得意なのは判ったけど、出来れば、僕のも含めて、少ない食材で4人分作ってくれると助かるんだけどなぁ…。
君達を泊めるのは教会の指示だから仕方ないけど、実はこの分だと数日しか持ちそうに無いんだよ…。君達を泊めるのが決まったのが、食糧を調達した翌日だったからねぇ。かといって町民や貴族から寄付してもらうのも、この食糧難を考えると気乗りしなくてね。なにしろパンなんて値段が4倍に高騰してるんだ………」

 教会の指示で教会関係者を宿泊させる場合は、中央から物資その他の資金が調達出来る筈……なのだが、馬車が動いてないらしく、シャンティエの町は教会も例外なく皆がカツカツの状況にあった。



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