爺さんの名
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
その日の夜、俺達の事を気に入った爺さんと一緒に宴会をしている。
ナミ「お爺ちゃんまるで大海賊ね」
「ング…ング…プハ〜!ナミちゃん、このワイが海賊やて?」
ナミ「でなきゃ、こんな上等なグラスを持ってる筈ないもの」
ロビン「確かにお宝クラスね」
ビビ「そうね、王宮でも中々見た事ないわ」
俺達が今使ってるグラスは、爺さんの持ち物だ。それはどれも高価な物だ。
ユウ「爺さん、本当に何者だ?ただの人がこんな物持ってる筈はねぇ」
「…しゃあないな。教えたるわ」
そして爺さんは話し出す。
「ワイはグランドラインをまたにかけた大海賊…」
ナミ「やっぱり!」
「を相手にした金貸しやった」
ルフィ「金貸し?」
「ああ、金貸しのゼニーや。海賊やない」
ナミ「違うの!?」
ナミは期待していた事と違いガッカリする。しかし金貸しか…
レモーネ「でも、海賊相手にお金を貸すなんて」
サンジ「いい度胸してるじゃね〜か爺さん」
ルフィ「何で?」
ウソップ「そりゃそうだろ。普通海賊が金を借りてちゃんと返すと思うか?」
ユウ「それになルフィ、金を借りる時に返すのが遅くなったら利子が発生する。海賊が利子まで付いて返すと思うか?ちゃんと返すなら、そもそも海賊になんかなってないさ」
俺はルフィに説明する。ホント、こいつに理解させるのはしんどい…
ゼニー「その通りや。どいつもこいつも借金なんか踏み倒して当たり前。約束は守らんし、裏切りなんか朝飯前っちゅうクソ海賊ばっかりやった」
ビビ「お爺さんの海賊嫌いは本当なんですね」
ゼニー「こっちかて黙って引き下がっとったら商売あがったりやがな!毎度借金の取り立ては、海賊共との戦いやった…命懸けのな」
ゾロ「それって、海賊より強くねぇと出来ねぇ商売じゃねぇのか?」
確かにゾロの言う通りだ。だが、島にいる間に思ったが、ゼニーの爺さんが強いとは到底思えない。
ルフィ「ヤギのおっさん、強かったのか?」
ゼニー「自慢やないけど弱かった。せやけど夢があったからな」
ルフィ「夢?」
爺さんの夢…か。
ゼニー「弱いワイにも夢があったから必死に戦こうた。いや、戦う事ができたんや」
ウソップ「爺さんの夢って?」
ゼニー「ガキの頃からワイは海賊になりたかった。本物の海賊、海賊王にな。その為に始めた金貸し家業や」
なるほど。って事は、あの船は夢の続きを叶える為に造ってたって事か。
ゼニー「始めは、海の近くで船を造る予定やったが、山から材木を下すのは到底無理やった。せやけど、どうしても諦めきれずに山の中で造ったんや。そろばんでも勘定できんくらいごっつい夢を!ごっつい冒険を!
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ