最終章 ハッピーエンドを君に
第53話 そして時は動き出す
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白した彼女に対してはやては涙したという。
「さて、これでこちらの優位は絶対的になったな。それにしても、エヴァ、キミが敵に回るなんて、どういつつもりだい?」
「……はやて、お前には感謝している。吸血鬼にされ右も左もわからない私を救ってくれたのはお前たちだったからな」
「だったら、なんで敵対しているんだい?」
「『誇りある悪』として、そして……『家族』として、道を踏み外そうとするのなら止めなければなるまい」
「ふーん、まあ、エヴァは確かに強いけどさ」
はやては "本気でボクに敵うつもりかい?" と余裕の表情を崩さない。
確かにエヴァはバグキャラだが、勝てない相手ではない。
「確かに私では敵わないだろうな。私だけならな」
「……まさか」
ここにきて思い至った。エヴァが単独できているわけがない。
彼女がいるということは、そのパートナーも来ているはずだ。
もちろん、チャチャマルやチャチャゼロも厄介だがそれ以上に――
「魔法少女ミルたん、参上だにょ」
突然、空間を切り裂いて、巨漢が現れた。そう、この漢女こそが、ミルたん。
その威容に辺りは静まり返った。
サーゼクスやグレモリー眷属は文化祭のときを思い出していた。
インパクトが強すぎたので、よく覚えている。
「やはり、そうきたか――速攻魔法発動! ラグナロク!」
はやては、苦虫を噛み潰したような顔をする。よりによって一番戦いたくない相手がきた。
試しに、先手を打って、極大魔法を放つ。はやては思う。厄介だ。同じ魔法少女道を極めんとする同士として、異世界を旅した仲間として、そして何より――
「正義の魔法少女として見逃せないにょ」
――ラグナロク、はやての手加減抜きの極大砲撃魔法を片手で握りつぶす、その実力が厄介だった。
「だが、時間稼ぎは終わった」
その言葉ともに、はやての隣に転移する影があった。現れたのは、曹操。その手には、サマエルがある。
「はやて、待たせてすまない。準備が整った」
「そうかい。では、お披露目と行こうか――――出でよ、シェンロン!」
「なにぃ!?」
兵藤一誠は戦慄した。ドラグ・ソボールの "あの" 神龍が現れるというのか!
そして、降臨した。どきどきしながら見上げる。その姿はまさに――――
「いや、グレートレッドだから」
ヴィータの突っ込みがむなしく響いた。
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