最終章 ハッピーエンドを君に
第53話 そして時は動き出す
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すぐにその希望は断たれる。
「フッ、だがやつは四天王の中では最弱――」
「はいはい回復回復」
シャマルの回復魔法によってすぐに復活してしまったからだ。シグナムやヴィータも回復している。
セリフを途中で遮られたはやては、悲しそうな顔をしていた。いや、最弱呼ばわりされたザフィーラの方が、もっと悲しそうな顔をしていた。
はやてが慌てて慰めている。と、そのときだった――
「ッ!? シャマルッ!!」
「えっ」
――――突然転移してきたオーディンが、シャマルを奇襲して倒してしまった。
これは、チャンスだ。こちらは、もうすぐ援軍がくる。地力は、所詮テロリストに過ぎない禍の団よりも上だ。持久戦での分はこちらにある。
主力だった旧魔王派は粗方倒してしまったし。シャルバ・ベルゼブブとかいう大物もいたが、本気を出したお兄さまによって一蹴されていた。
力を解放すると一気に強くなるとか、かっこいいわよね。
「フゥーッハハハハハハハハ、ザフィーラに続きシャマルもやられたか。だが、まだだ。まだ終わらんよ」
"エル・プサイ・コングルゥ” とかなんだかよく分からない決めポーズをしつつ、不敵な表情を浮かべたはやてが不気味だった。
リインフォースはやっぱり死んだ魚のような目をしていた。
◆
「カモン、アーシアああああああああッ!」
「呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃじゃーん」
それは唐突だった。
はやてが叫ぶとアーシアが転移してきた。
空気が凍る。ネタがすべったのもあるが、アーシアの登場はそれほどまでに衝撃だった。
「あ、アーシア……? 本物? いえ、なんではやて側に」
「愛ゆえに!」
言葉に詰まりながらリアスが詰め寄るも、”愛なら仕方ないね” とアーシアはとぼけているのか本気なのかわからない返事をした。
とりあえず、元気そうだった。
「ちょっと回復しますね」
「む、感謝する」
「ありがとう」
「しまった!」
アーシアの神器によって、ザフィーラとシャマルが回復された。
ハーはっはっはっは、と高笑いをあげるはやてを憎々し気に見つめる。
「ふう、いいお仕事しました。というわけで、報酬期待していますね!」
「え」
一転、はやてはひきつった笑いを浮かべた。
"報酬とか聞いていない" と叫ぶはやてを尻目に、勝負下着がどうとか女の子がいいとか嬉しそうに語るアーシア。
彼女をみてはやての顔はますます引きつっていく。
勝手に報酬を決めたリインフォースは、内心ほくそえんでいた。
最近、困り顔のマスターを見るのが好きになっていた。
実は、彼女はSだったのだ。後日恥ずかしそうに告
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