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『八神はやて』は舞い降りた
最終章 ハッピーエンドを君に
第53話 そして時は動き出す
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すぐにその希望は断たれる。


「フッ、だがやつは四天王の中では最弱――」
「はいはい回復回復」


 シャマルの回復魔法によってすぐに復活してしまったからだ。シグナムやヴィータも回復している。
 セリフを途中で遮られたはやては、悲しそうな顔をしていた。いや、最弱呼ばわりされたザフィーラの方が、もっと悲しそうな顔をしていた。
 はやてが慌てて慰めている。と、そのときだった――


「ッ!? シャマルッ!!」
「えっ」


 ――――突然転移してきたオーディンが、シャマルを奇襲して倒してしまった。


 これは、チャンスだ。こちらは、もうすぐ援軍がくる。地力は、所詮テロリストに過ぎない禍の団よりも上だ。持久戦での分はこちらにある。
 主力だった旧魔王派は粗方倒してしまったし。シャルバ・ベルゼブブとかいう大物もいたが、本気を出したお兄さまによって一蹴されていた。
 力を解放すると一気に強くなるとか、かっこいいわよね。


「フゥーッハハハハハハハハ、ザフィーラに続きシャマルもやられたか。だが、まだだ。まだ終わらんよ」


 "エル・プサイ・コングルゥ” とかなんだかよく分からない決めポーズをしつつ、不敵な表情を浮かべたはやてが不気味だった。
 リインフォースはやっぱり死んだ魚のような目をしていた。





「カモン、アーシアああああああああッ!」
「呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃじゃーん」


 それは唐突だった。
 はやてが叫ぶとアーシアが転移してきた。
 空気が凍る。ネタがすべったのもあるが、アーシアの登場はそれほどまでに衝撃だった。


「あ、アーシア……? 本物? いえ、なんではやて側に」
「愛ゆえに!」

 言葉に詰まりながらリアスが詰め寄るも、”愛なら仕方ないね” とアーシアはとぼけているのか本気なのかわからない返事をした。
 とりあえず、元気そうだった。


「ちょっと回復しますね」
「む、感謝する」
「ありがとう」
「しまった!」

 
 アーシアの神器によって、ザフィーラとシャマルが回復された。
 ハーはっはっはっは、と高笑いをあげるはやてを憎々し気に見つめる。


「ふう、いいお仕事しました。というわけで、報酬期待していますね!」
「え」


 一転、はやてはひきつった笑いを浮かべた。
 "報酬とか聞いていない" と叫ぶはやてを尻目に、勝負下着がどうとか女の子がいいとか嬉しそうに語るアーシア。
 彼女をみてはやての顔はますます引きつっていく。
 勝手に報酬を決めたリインフォースは、内心ほくそえんでいた。
 最近、困り顔のマスターを見るのが好きになっていた。
 実は、彼女はSだったのだ。後日恥ずかしそうに告
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