【RB1】
【RB第八話】
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られた生徒はモジュールについたワックス塗料をモップで落としていく。
中には派手に塗りたくられた機体もあり、それらはRBで大まかにワックスを落としてから人の手で残りを落とす。
一見罰ゲームにも思えるモップ掛けだが、細かな動作訓練としてはこれほど効率の良いものはなかった。
DMSがあるとはいえ、RBと人間の身体では違うのだ。
そして――。
『次、来い』
『けっ……先生の無双記録もここまでだな』
『ほう、次は有川来栖の番か。自信があるなら来い』
新たなワックスソードをアームモジュールで掴む弥恵、クルスもワックスソードを二刀構える。
一刀でも二刀でも扱えなければただの扇風機――カモメの鳴く声が聞こえた刹那、クルスが動いた。
左手モジュールで持ったワックスソードを投擲――予想外の行動だが弥恵はワックスソードを空高く切り上げた。
だがクルスのワックスソードはもう一刀ある――横に薙ぎ払う一撃が直ぐに迫ってきた。
『なっ!?』
『フフッ』
ガクンッと膝から屈み、ワックスソードの横一文字斬りを避けた弥恵――負担の掛かる屈み動作に、レッグモジュールが軋みを上げるが一回や二回ぐらいで壊れていては失格だ。
そのまま立ち上がるのと同時に逆袈裟懸けで斬り上げ、クルスの一号機はピンクの塗装に塗られた。
『奇襲としては中々良かったが、生憎と二刀流を扱うもので左手の刀を投げる刀剣術は山ほどあるのでな。ほら、RB綺麗にするのだな』
『けっ……』
無双記録を阻めなかったクルスは仕方無くモップを持ち、汚れた滑走路をモップ掛けしていく。
『あーん、クルス、やられちゃったー』
言いながら近付く五号機――アリスの機体だ、派手にピンクの塗装が掛かっていた。
『あ、アリスさん! 僕が貴女の機体のモップ掛けしてあげます!』
そう言って近付く五式――畠山海だ、これを機会に御近づきになろうと思ったのだろう。
だが……。
『ありがとう。でもあたしなら大丈夫、クルスが落としてくれるから』
『なっ!?』
『けっ……何でわざわざ俺がやんなきゃなんねぇんだよ』
『良いじゃん。幼なじみなんだし』
『チッ……』
渋々といった感じでアリスの五号機をモップ掛けしていくクルス、一方の畠山海は――。
『ち、チクショー!!』
そう言って脱兎の如く逃げ出した畠山海に、ライダーズ全員首を傾げた。
嫌でも目立つ最新型の五式が逃げ出したのだ、注目もすれば気にもなる。
クルス達ぐらいだ、気にも止めなかったのは。
結局ライダーズ全員の機体はピンクの塗料を塗られ
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